ペドロ・アルモドバル監督の『ペイン・アンド・グローリー』(Dolor y gloria)に主演したアントニオ・バンデラスが第72回カンヌ国際映画祭で主演男優賞を受賞しました。エル・パイスのグレゴリオ・ベリンチョン記者によるインタビュー記事です。今後の目標を問われていわく、「心臓発作を起こしたことに感謝してもいいのかな? 僕自身、本当にじっくり考えたり、自分を見つめ直したり、人は実際に死ぬんだ、人間は弱い存在だということを確認するのに役立ったよ。つまらないことを排除して本質的なものだけ残すようになるんだ。心筋梗塞は祝福だった。ペドロはそれを感じ取ってくれた、その悲しさ、僕の中にある今までとは異なる重みを、で、それを利用しろと言ってくれた」。おめでとう、アントニオ。
二十歳だったフェデリコ・ガルシア・ロルカがグラナダからマドリードへやって来たのが百年前の1919年。学生寮に住み、カフェ・ヒホンでアルヘル・デル・リーオやギリェルモ・デ・トレ、ヘラルド・ディエゴと知り合い、カフェ・リオンではホセ・ベルガミンが主催するテルトゥリアに参加し、セルベセリア・デ・コレオスやカフェ・デ・オリエンテなどで知識人の知遇を得ました。
フェデリコのマドリード移居百周年を記念するイベント「フェデリコの夢」が5月3日から5日までカナル劇場で行われます。戯曲の上演を中心とする合計12演目。3日(金)のオープニングを飾るのはバラカ・テアトロの『ロルカの夢あるいはりんごの夢』(Sueño de Lorca o El sueño de las manzanas)。続いてリカルド・イニエスタが主宰するセビーリャの劇団アタラヤTNTの『五年経ったら』(Así que pasen cinco años)。そしてカルロタ・フェレール演出による『これはベルナルダ・アルバの家ではない』(Esto no es la casa de Bernarda Alba)。
4日(土)はビリディアナ演劇制作センターによるヘスス・アルブエス演出、ハビエル・ガルシア・オルテガ出演の『暗い愛(ソネット)』(Amor oscuro (Sonetos))。次にマルク・コルネット演出による『イェルマ』(Yerma)。ダリオ・ファカルによる『ドン・ペルリンプリンが庭でベリーサと恋する話』(Amor de Don Perlimplín con Belisa en su jardín)。『ベルナルダ・アルバの家』を翻案したラファエル・アギラール舞踊団『ランゴ』(Rango)。そしてカルメロ・ゴメスの朗読劇『ロルカにこだわって』(A vueltas con Lorca)。最終日の5日(日)はフアン・カルロス・ルビオがイストリオン・テアトロに書き下ろした『ロルカ、私信』(Lorca, la correspondencia personal)。イレーネ・エスコラールの朗読劇『ロルカを読みながら』(Leyendo Lorca)。フラメンコ舞踊とカンテ、朗読を盛りこんだペップ・トサールの『フェデリコ・ガルシア』。終幕を飾るのは歌手カルメン・リナーレスのリサイタル「カルメン、フェデリコと出会う」(Carmen encuentra a Federico)。
マドリードのカナル劇場が今秋開場十周年を迎え、来シーズンのプログラムが発表されました。全五十五演目のうち国外の作品が十九。ぜひ観たいと思わせるのは記事の冒頭に写真が掲載されたイスラエル・ガルバンの『恋は魔術師』(El amor brujo)です。