舞台通信

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2018年11月10日(土)

『ベルナルダ・アルバの家』がオペラに
«La casa de Bernarda Alba» se convierte en ópera

本日マドリードのサルスエラ劇場でオペラ版『ベルナルダ・アルバの家』が初日を迎えます。上演期間は22日まで。作曲はミケル・オルテガ。演出のバルバラ・リュックはヌリア・エスペルの孫。本作品はもともと室内楽として作曲され、2007年にルーマニアのブラショフ劇場で交響曲版が初演、2009年にはサンタンデール・フェスティバルとペレラーダ・フェスティバルでスペイン初演を行いました。今回はオペラ版としての初演です。

舞台美術はエツィオ・フリジェリオ、衣裳はフランカ・スカルツィアピーノ。お二人は1990年銀座セゾン劇場で上演されたヌリア・エスペル演出による『ベルナルダ・アルバの家』、そして1992年(95年に再演)に同じく銀座セゾン劇場でのエスペル演出による『エリザベス』でもタッグを組みました。

配役はベルナルダ役がナンシー・ファビオラ・エレーラ、アデーラ役がカルメン・ロメウ、ポンシアを演じるのは唯一の男性ルイス・カンシーノ、マルティリオ役はカロル・ガルシーア、アメリア役はマリフェ・ノガーレス、マグダレーナ役はベレン・エリビーラ、アングスティアス役はベルナ・ペラーレス、女中役はミラグロス・マルティン、マリーア・ホセファ役は女優のフリエタ・セラーノ。

2018年11月2日(金)

黒人俳優、リウラ劇場の芝居で白人が黒人役を演じることを批判
Actores negros critican que un personaje de su raza lo encarne un blanco en el Lliure

リュイス・パスクアル芸術監督が電撃辞任を余儀なくされたバルセロナのテアトラ・リウラでまた馬鹿馬鹿しい騒動が起きました。昨日初演を迎えたばかりのトニー・クシュナー作、ダビ・セルバ演出による『エンジェルス・イン・アメリカ』で白人俳優キム・アビラが黒人の役を演じていることをバルセロナ在住の黒人俳優十三人がSNSで批判。セルバは対応策としてこの登場人物が初登場するシーンで芝居をいったん止め、「リウラ劇場には黒人俳優が一人もいません。劇場は社会を映す鏡でなくてはなりません。今回の事態が繰り返されないよう努力します」というメッセージをスクリーンに写すことにしたとのこと。記者は記事の最後で「オセロは必ず黒人が演じなくてはならないのか? 黒人はデンマーク人のハムレットを演じてはいけないのか?」と問いかけます。同感。批判者の論法に従えば黄色人種である日本人は白人や黒人の役を演じてはいけないことになる。あほらしくて論評する気にもなれません。