舞台通信

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2006年4月19日(水)

貧困映画祭を通して見る世界  El mundo se mira a través del Festival de Cine Pobre

貧困をテーマにした珍しい映画祭がキューバにあります。第4回国際貧困映画祭。キューバ北東部の町ヒバーラで開催されます。ところが肝腎の開催期間が記事には明記されていない…。

ドイツ人監督ステファン・ロケルの『死の列車』 El tren de la muerte は中米、特にメキシコからアメリカ合衆国に入国する移民がテーマ。同じ題材はジョン・シーディとデヴィッド・エッケンロード、ジョン・エッケンロードの共同監督による『移民』 El imigrante でも扱われています(記事に Jonh とあるのは John の誤り。Cedí も正しくは Sheedy のようです)。

他には大土地所有制度が残存しているブラジルの農業改革を扱った『約束の地』 La tierra prometida、インディヘナの反体制運動を描いたエクアドルの『おまえの血』 Tu sangreなど、短編27本、長編15本が公開。

映画祭ディレクターはキューバの監督ウンベルト・ソラース。

2006年4月5日(水)

マリサ・パレーデスに功労賞、グアダラハーラ  Hollywood, un sitio lejano para Marisa Paredes

メキシコで開催中の第21回グアダラハーラ国際映画祭でスペインの女優マリサ・パレーデスが功労賞を受賞。今後の予定について、ジョゼ・サラマーゴの小説『明晰さに関するエッセイ』――でいいのでしょうか?有権者が選挙でこぞって白票を投ずる話だそうですが――の映画化に出演する可能性があるそうです。

文学作品の映画化は難しい、成功例はたとえばアルトゥーロ・リプステインの『大佐に手紙は来ない』があるけれど、たいていは良い結果を生まない、とは本人の弁。四十歳を超えてから女優として国際的な名声を得たのはアルモドバル作品のおかげ。「アルモドバルとガルシーア・ロルカが口を揃えるとおり、スペインは男優より女優の方がいい」「もちろんハビエル・バルデムのように優れた男優もいるけれど」。

スペインの映画界はフランコ時代に検閲を受けたが、現在も検閲はある、それは「経済の検閲、観客動員と興行収入が全てを律する検閲」。この認識はビクトル・エリセと同じです。

2006年4月1日(土)

イベロアメリカ演劇祭、ボゴタ  Arranca festival Iberoamericano de teatro

第十回イベロアメリカ演劇祭がきのう開幕。42ヶ国から66劇団が参加。300万人の動員が目標。去年は260万人動員。4月16日まで。

第一回は二十年前。以後隔年開催。今年の招待国はロシア。演出家ピョートル・フォメンコによる『戦争と平和』を上演。マスタークラスも開催。オープニングはアルゼンチンの女優ノルマ・レアンドロの一人舞台『愛と…』。

記事には載っていませんが日本からは山海塾が参加します。