スペイン映画アカデミーが授与する今年の金牌(Medalla de Oro: 金メダル)受賞者が女優のアンヘラ・モリーナに決まりました。授賞式は十月。
授賞理由は「スペイン映画に欠かせない顔であり、スペインのみならず国際的に今もなお現役として活動を続ける長いキャリア」。授賞式が開かれる十月は五十八歳になります。
過去の受賞者はフェルナンド・レイ、カルロス・サウラ、フランシスコ・ラバル、アルフレード・マタス、アナ・ベレン、サラ・モンティエル、エリーアス・ケレヘータ、ヒル・パロンド、ホセ・ルイス・ボラウ、フェルナンド・フェルナン=ゴメス、カルメロ・ベルナオーラ、コンチャ・ベラスコ、アントニオ・バンデラス、バシリオ・マルティン・パティーノ、ジェラルディン・チャップリン、パブロ・ヌニェス、マリベル・ベルドゥ、カルメン・マウラ、ロサ・マリア・サルダ、ホセ・ルイス・アルカイネ、マヌエル・グティエレス・アラゴン。
1977年にマドリードの映画館アルファヴィル Alphaville の一階にオープンした映画専門書店 8½ (Ocho y medio) の店長で同名出版社の編集者だったヘスス・ロブレスが昨日死去しました。享年五十四。小さな店でしたが映画関連書籍が所狭しと並んだ、映画好きにとってはたまらない場所でした。
今月1日、カタルーニャ国立劇場の新芸術監督にシャビエル・アルベルティが就任し、若手劇団の設立を発表しました。メンバーは毎年更新される十五人の俳優で、十九世紀と二十世紀の名作の遺産を現代に伝えるのが目的。活動拠点はサラ・タリェールス。今年は手始めに〈境界〉 frontera をキーワードとして、セラフィー・ピターラの通り名で知られる作家フレデリック・ソレール・イ・ウベルト Frederic Soler i Hubert (1839~1895年)の詩の朗読を行います。
開幕した第59回メリダ国際古典演劇祭。去年から視聴覚障碍者のための鑑賞環境が整われ、今年もボーダフォン・スペイン財団とアプテント・ベー・アクセシブレ(Aptent B Accesible)、精神医学生命協会の協力により、七つの作品で字幕と音声ガイダンス、ループヒアが提供されます。
今週金曜、第59回メリダ国際古典演劇祭が開幕します。オープニングはアントニオ・ナハーロ芸術監督率いるスペイン国立舞踊団の『王女メデイア』。三十年前の作品を再演します。7月5日から7日まで。
7月10日から14日はマルグリット・ユルスナールの小説『火』をマルク・ルジックが翻案、ホセ・マリア・ポウ演出により舞台化。女性たちのモノローグによる芝居で、出演陣はカルメン・マチ、カイェターナ・ギリェン・クエルボ、ナタリー・ポサとアナ・トレント。
7月17日から21日までは〈魔術師〉ことラファエル・アルバレスがアプレイウスの伝奇小説『黄金のろば』を世界で初めて舞台化。
7月24日から28日まではパコ・アソリンが演出と舞台美術を手がけるシェイクスピア作『ジュリアス・シーザー』。出演はマリオ・ガス、セルヒオ・ペリス=メンチェータ、トリスタン・ウリョアほか。
8月1日から11日まではコンチャ・ベラスコ主演によるエウリピデス作『ヘカベ』。台本はフアン・マヨルガ、演出はホセ・カルロス・プラサ。
8月14日から18日まではエストレマドゥーラの劇団 Samarkanda Teatro と Triclinium Teatro によるアリストパネスの『テスモポリア祭の女たち』。
フィナーレを飾るのはベルボ・プロドゥクシオネスとオスクーロ・トタルによるプラウトゥス作『メナエクメス兄弟』。8月21日から25日まで。