舞台通信

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2016年7月17日(日)

【訃報】ホセ・モンレオン 享年89
Muere José Monleón, hombre clave del teatro español

1960年代から70年代にかけてスペイン演劇界のキーパーソンだった劇作家で批評家のホセ・モンレオンが亡くなりました。89歳。雑誌『トゥリウンフォ』に劇評を掲載し、後にスペイン随一の演劇専門誌となる『プリメル・アクト』を1957年に創刊。この追悼記事を執筆したマルコス・オルドニェス記者がヌリア・エスペルから聞いた話によれば、エスペルがグロトフスキーの演劇を知ったきっかけを作ってくれたのがモンレオンで、パリ郊外における『アクロポリス』初演を観に連れて行ってくれたそうです。

1927年バレンシアのタベルナス・デ・ラ・バイディグナ生まれ。弁護士一家に生まれ育ったものの27歳のときマドリードに移り住み映画学校に入学。1960年代初めにアナスタシオ・アレマンとアントニオ・バルデスとともにスペイン民衆劇場(Teatro Popular Español)を旗揚げして自作の戯曲を上演。1963年から70年まで出版社タウルスの戯曲部門を担当。1977年から92年まで王立演劇高等学院の演劇社会学教授をつとめ、1984年から90年までメリダ古典演劇祭の初代ディレクターをつとめました。1991年には地中海国際演劇学院(Instituto Internacional de Teatro del Mediterráneo)を創設。

2016年7月1日(金)

米アカデミー会員候補にマリサ・パレーデス、J・A・バヨナら
Idris Elba, Coixet o Eva Mendes, perfil de los nuevos académicos para redimir a los Oscar

アメリカの映画芸術科学アカデミーが白人男性に偏っている会員に〈多様性〉をもたらすため、女性や有色人種の映画関係者683人を新たな会員候補として選び招待状を送りました。日本人では北野武、仲代達矢、是枝裕和、河瀨直美、黒沢清、原一男、米林宏昌、山村浩二、種田陽平など13人が招待状を受けとりましたが、このABC紙の記事によるとスペイン語圏の関係者にも大勢送られたようです

セシリア・ロス(俳優/アルゼンチン)、マリサ・パレーデス(俳優/スペイン)、ホルヘ・ペルゴリーア(俳優/キューバ)、イスラエル・カルデナス(監督・製作者/メキシコ)、カルロス・カレーラ(監督/メキシコ)、イザベル・クシェット(監督/スペイン)、フアン・アントニオ・バヨナ(監督/スペイン)、シロ・ゲラ(監督/コロンビア)、ラウラ・アメリア・グスマン(監督/ドミニカ)、ルクレシア・マルテル(監督・脚本家/アルゼンチン)、ルシーア・プエンソ(監督/アルゼンチン)、パトリシア・リヘン(監督/メキシコ)、ルイス・バルデス(作家・監督/アメリカ)など。ルイス・バルデスはアメリカ人ですがチカーノ演劇及びチカーノ映画の父ですからスペイン語圏の一員として数えられます。