舞台通信

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2006年2月24日(金)

バリェ=インクラン劇場、こけら落とし  El mundo de las Artes Escénicas en inauguración Valle Inclán

昨日23日、マドリードに新たな劇場がオープンしました。バリェ=インクラン劇場。ラバピエスにあったオリンピア座を改修したもの。運営は国立演劇センター(CDN)。こけら落としはバリェ=インクランの『神の言葉』。出演はフリエタ・ソラーノ、ガブリエル・ガルビス、アベル、ビトン、パブロ・バスケス、ハビエラ・ララ、チャロ・ガリェーゴ、パコ・デニス、ソンソーレス・ベネディクト、アリシア・エルミダなど。フランシスコ・ニエバ作『バルセローナ、影の地図』も上演予定。

マドリード市が投じた建設費は1236万7503ユーロ(約17億2500万円)。装置や機材は国立舞台芸術音楽協会が負担し、727万ユーロ(約10億円)。

2006年2月11日(土)

メリダ演劇祭・カリーリョ新芸術監督、演劇を優先  Carrillo dirigirá el festival, que dará prioridad al teatro

今年で52回目を迎えるメリダ古典演劇祭の新芸術監督、演出家のフランシスコ・カリーリョが方針を発表。舞踊と音楽を大幅に減らし、教義の演劇に絞ってプログラムを組むとのこと。任期は今年と来年の二年。前任のホルヘ・マルケスは六年務めました。

マル・デル・プラータ映画祭  Noticias del Festival de cine de Mar del Plata

3月9日にアルゼンチンのマル・デル・プラータ市で第21回マル・デル・プラータ国際映画祭が始まります。会場はシネ・テアトロ・アウディトリウム。

オープニング作品はヴェルナー・ヘルツォークの最新作『ザ・ワイルド・ブルー・ヤンダー』。イギリス、米国、フランス、ドイツ合作。ガリレオ計画の搭乗員が宇宙をさまよう話で、ワイルド・ブルー・ヤンダーは液体ヘリウムと氷の空に覆われた惑星。どんな惑星か、ブラッド・ドゥーリフ演じるエイリアンが語るそうです。

それはさておき、気になるのはもちろん中南米映画。十作品のうち六作品が処女作。

注目はブラジルのセルジオ・マチャード監督の第一作『下町』 Cidade Baixa。マチャードは『セントラル・ステーション』でウォルター・サレス監督と組んだことがあり(IMDb によるとキャスティング担当)、フェルナンド・メイレレス監督の『シティ・オブ・ゴッド』の主演女優でソニア・ブラガの姪のアリス・ブラガ主演の『マダム・サタン』でカリム・アイノウ監督とも一緒に仕事をした人。

ほかにはバリャドリード映画祭受賞作、ウルグアイのマルセロ・ベルタルミーオ監督のコメディー『ノイズ』 Ruido。同じくウルグアイのフアン・ピタルガ監督の『オルランド・バルガス』 Orlando Vargas 。カンヌのコンペ部門に出品したメキシコのカルロス・レイガーダス監督――2002年に『日本』という映画を撮っている――の『天国のバトル』 Batalla en el cielo 。ペルーのラウル・デル・ブスト監督の『海の裏』 Detrás del mar 。ブラジルのリリオ・フェレイラ監督『アリド・ムービー』 Arido Movie 。チリの短編映画、ホセ・トレス・レイバ監督『工場から出てくる女工たち』

2005年2月5日(土)

フランシスコ・アヤーラ、グラナダ市の名士に  Zapatero elige a Granada como modelo de convivencia

見出しは「サパテーロ首相、グラナダを共存の鑑と称える」ですが、記事の目玉は今年百歳にになるフランシスコ・アヤーラがグラナダ市の「名士=秘蔵っ子」 Hijo Predilect に選ばれメダルを授与されたこと。日本でいう名誉市民に当たるのでしょう。同時に作家のジョゼ・サラマゴもグラナダ市の「養子」 Hijo Adoptivo に選ばれました。これはどう区別したものか。

日本の「名誉市民」はその市に生まれた人とその市に縁の深い人の両方を含むのが慣習のようで、特に後者を分けるときは「特別名誉市民」などと呼ぶようです。サラマゴは特別名誉市民でしょうか。

マドリード、スペイン映画のショーウィンドウに  Madrid se convertirá en un escaparate del cine español

去年マドリードで制作された長編映画32本、テレビドラマ33本、短編やCFなどを海外マーケットに売り込む見本市「マドリード・シネ・スクリーニングス」の設立が発表されました。

期間は6月18日から20日までの三日間。ヨーロッパとアメリカ、アジアのバイヤーやジャーナリスト、制作者や監督をメリア・プリンセサ・ホテルに招き、上映会やミーティング、インタビューなどを開催、マドリードのロケ現場の案内もするそうです。

後援はスペイン視聴覚製作者協会(FAPAE)。貿易研究所(ICEX)、マドリード自治政府、マドリード市、映画視聴覚芸術協会(ICAA)、マドリード企業連盟(CEIM-CEOE)、マドリード映画委員会が協力。

2006年2月2日(木)

バルガスリョサとサンチェス・ヒホン、『嘘の真実』で共演  Vargas Llosa y Sánchez Gijón, en "La verdad de las mentiras"

明日2月3日から5日までの三日間、マドリードのスペイン劇場(テアトロ・エスパニョール)にバルガス・リョサが俳優として出演します。女優のアイタナ・サンチェス・ヒホンと共演する朗読劇でタイトルは『嘘の真実』。演出はジュアン・オリェー。

バルガス・リョサはこの作品で既にバルセローナで俳優デビューを果たし、メキシコ公演を経てのマドリード入り。採り上げるのはフォークナー、ルルフォ、ボルヘス、オネッティの短編。バルセローナでは出版四百周年を記念して『ドン・キホーテ』の一節を読み、メキシコではルルフォ、今回のマドリードでは今年百歳のフランシスコ・アヤーラを読むそうです。

主催はエル・パイスやル・モンドを傘下に従えるプリサ・グループの作家事務所が運営するブログ「エル・ブーメラン(グ)」 El Boomeran(g)とスペイン劇場、制作会社フォクス。