オールド・ヴィック劇場やロイヤル・ナショナル・シアター、グローブ座が集まるロンドンのサザーク区に先月セルバンテス・シアター(Cervantes Theatre)がオープンしました。スペイン語圏の戯曲を専門に上演する客席九十席の小劇場です。杮落しはロルカの『血の婚礼』。三年前に俳優で演出家のホルヘ・デ・フアンがロンドンでハルディエル・ポンセラやホセ・ラモン・フェルナンデス、カルデロン、フアン・マヨルガの作品のドラマ・リーディングを行い、いずれも満席の盛況で、常設の小屋に発展させました。あまりにも狭いので字幕設備が使えませんが、イギリス人の観客はむしろオリジナルのスペイン語の台詞を聞きたがるそうです。客層はロンドン在住のスペイン人と中南米人、スペインと関わりがあるイギリス人、そして小学生。イギリスの小学校では外国語選択科目のうちスペイン語が人気第二位とのこと。