舞台通信

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2008年5月31日(土)

『ホビットの冒険』、2011年公開  'El Hobbit', en los cines en el 2011

『ロード・オブ・ザ・リング』の前日譚、『ホビットの冒険』の映画化決定。監督は『パンズ・ラビリンス』のギジェルモ・デル・トロ(ギレルモ・デル・トロ)。プロデューサーはピーター・ジャクソン。26日に二人が詳細を発表しました。

第一部は2011年12月、第二部は2012年公開予定。脚本は年内に仕上げ、撮影はニュージーランドで2010年に開始。ガンダルフ役はイアン・マッケラン、ゴラムはアンディ・サーキスで『ロード・オブ・ザ・リング』と同じ。ビルボは三部作よりずっと若いのでイアン・ホルムで行くかどうかは未定。二人は彼の出演を望んでいるようですが。第二部のタイトルも未定。

龍のスマウグの声を『ヘル・ボーイ』のロン・パールマンが担当するという噂はデル・トロが否定。ただし何らかの役で登場するらしいです。

俳優ガエル・ガルシア・ベルナル、監督デビュー  El actor mexicano Gael García Bernal debuta como director de cine

ガエル・ガルシア・ベルナルが初監督・主演をつとめた Déficit ――直訳すると「赤字」「不足」――の上映会が26日、メキシコ・シティーで行われました。

物語の舞台はリッチなメキシコ人が週末を過ごすためのセカンドハウスが並ぶテポストラン。主人公クリストバルは汚職政治家の息子で、ある日マリアナというアルゼンチン人の女の子と知り合う。マリアナも政治家の娘で、アルゼンチンの2001年の経済危機後にメキシコにやってきた。リッチな二人の暮らしと政治腐敗、セカンドハウスで働く貧しい人、とりわけクリストバルが幼ない頃から知っている庭師アダンとの関係からメキシコの貧富のドラマが描かれるらしい。制作はガエル・ガルシア・ベルナルがディエゴ・ルナと設立したカナーナ社。

「エル・パイス」紙によると、監督業にはヘトヘトで二度とご免だそうです。 昨日一般公開。6月2日にスペインのシネス・デル・スール映画祭でも発表予定。カンヌ映画祭にも出品したけれど「チケットを買って観に来るお客さんの反応の方が楽しみ」だそうです。

エドゥアルド・ノリエガ、スペインの「チェ」  Eduardo Noriega, el Che español

今年生誕80年のチェ・ゲバラ。先日のカンヌ国際映画祭でソダーバーグ監督『チェ』のベニチオ・デル・トロが主演男優賞を受賞。これまでにチェを描いた作品はいくつかあって、例えばスペインのフランシスコ・ラバルが演じた『エル・チェ・ゲバラ』(El Che Guevara、1968年)、エジプトのオマー・シャリフが扮した『ゲバラ!』(Che!、1969年)、メキシコのガエル・ガルシア・ベルナルもテレビの連ドラ「フィデル」(Fidel、2002年)と『モーターサイクル・ダイアリーズ』(Diario de motocicleta、2004年)でチェを演じているし、キューバ系ニューヨーカー、ジュー・ガルシアはアンディ・ガルシア監督の The Lost City(2005年)でチェを演じてます。

そしてスペインのエドゥアルド・ノリエガも2005年に「チエ・ゲバラ」 Che Guevara というタイトル作でチェ役に挑戦。その後タイトルはシンプルに「チェ」 Che と変更。されたそうです。映画館での公開は実現せず、今年なんとかDVDで発売。

監督はジュシュ・エヴァンス。セリフは英語。物語はメキシコからキューバに渡ってからシエラ・マエストラでゲリラ生活をした二年間を描いているらしい。チェのテキストの使用権をソダーバーグに買い占められたため、後からセリフを全部吹き替えなければならなかったとは災難。ノリエガの話によると、ソダーバーグからベニチオ・デル・トロ主演の『チェ』に出演しないかという話をもちかけられたけど、端役だったので断ったそうです。

2008年5月25日(日)

コロン劇場百周年、ただし改修工事中

世界有数で南米随一の劇場、ブエノスアイレスのコロン劇場。オープンしたのは1908年5月25日、こけら落としはイタリア・リリック座のヴェルディ『アイーダ』でした。きょうは百周年。ところが2001年に始まった改修工事が遅れに遅れ、式典は別会場に。五月革命の祝日だというのに……。2010年の五月革命二百周年までには終らせる予定だそうですが、どうなりますことやら。