天氣牢晴。無風。欅花水木の枝より若芽一齊に萠出でたり。正午河岸を步す。櫻花滿開。輕鴨七羽。樹下に布敷きて花見する母子二三組あり。夕餉に筍を食す。BS11藝賓館に新眞打柳家さん助が熊の皮、桂右女助の紀州、柳家小傳次の出來心を聽く。
春日麗朗。NHKラヂオ第一すっぴん!に本日より宮沢章夫月曜定期出演す。正午速步。川の眞ん中に川鵜一羽佇立するを見る。輕鴨四羽。櫻花一時に見頃となる。四季櫻の花は半地に墜ちたり。晡時接骨醫T氏を訪ふ。理髮舖に立寄りてかへる。名鐵ホール老朽化のため明日閉塲。本日午前零時BSプレミアムにて錄畫せし大滝詠一ソングブックを見る。
春雨霏〻たり。NHK總合演藝圖鑑に国本武春の紺屋高尾を聽く。Eテレ日本の話藝に三遊亭鳳樂の質屋庫を聽く。T氏釣果の鰺を餽らる。夕刻雨霽る。靑空文庫に三代目三遊亭金馬が昔の言葉と惡口を讀む。
臺屋のお鉢 | すぐそこ(底) |
引窓の紐 | くすぶつてブラ/\してゐる |
北國の雷 | 來たなりゴロ/\ |
半鐘泥棒 | 背が高い |
お庭の簾 | よしにしましやう |
甘酒屋の荷物 | 片方だけ熱い、片思ひの戀 |
宵越しの天麩羅 | 揚げつぱなし |
蕎麦屋の湯桶 | 橫から口を出すな |
お角力の煎餠 | お手上がり |
夏のぼた餠 | ござつて(腐つて)ゐる |
金魚のおかず | 煮ても燒いても食へない |
しやぶりからしの金平糖 | 角がとれて丸い |
鰯煮た鍋 | あの二人は臭い仲だ |
木挽の辨當 | きにかゝる |
やかんの蛸 | 手も足も出ない |
蛸の天麩羅 | 揚げ足をとるな |
おでん屋のはんぺん | そんなにふくれるな |
南部の鮭 | 鼻曲りだね |
お歲暮の鮭 | ぶら下がつてゐる |
水甁へ落ちた飯粒 | 白くブク/\ふくれてゐる |
白犬の尻尾 | おもしろい |
伊勢屋のおつけ | 實が入らない |
煮すぎたうどん | 箸にも棒にもかゝらない |
いざりのお尻 | すれきつてゐる |
蟬の小便 | 圖々しい |
午蒡の白和へ | 白く塗つても地が黑い |
空店の惠比壽樣 | 一人でニコ/\してゐる |
雨の夜の火事 | ぽーっとしてゐる |
春の夕暮 | くれさうでくれない |
秋の夕暮 | くれぬうちからほしがある |
あひるの卵 | やりつぱなしでかへさない |
新しい煙管 | つまらねえなあ |
いかけ屋の天秤 | ですぎてゐる |
石垣の蟹 | 穴を探す |
忙しいせり吳服 | 大層背負つてるねえ |
牛と狐 | こんなところへはモウコン、モウコン |
牛のよだれ | だら/\長く續く |
行德の俎、浦安の俎 | 馬鹿ですれてゐる |
柄のとれた肥柄杓 | 手のつけてがない |
角兵衞の太鼓 | 萬事胸にある |
葛西の火事 | くそやけ、やけくそ |
火事塲の纏 | 振られながら熱くなる |
鍛冶屋の向槌 | トンチンカンで相槌を打つ |
かけた硯 | することができない |
經師屋 | はりにきてゐる |
九州の入口だ | もじ/\してゐる |
下駄屋の煤拂ひ | 齒が出てゐる |
小娘紙袋 | じき破れる |
コロップ拔き | ひねくれてゐる |
乞食の虱 | 口で殺す |
五月の櫻 | 葉ばかりさまだ |
山櫻だよ | 鼻(花)より齒(葉)が先へ出てゐる |
材木屋の泥棒 | きどってゐる |
櫻に鶯 | きが違う |
七月の槍 | ぼんやりするな |
上手な易者 | 當てられどほし |
天神樣の脇差し | そつくりかへつてゐる |
天狗の干し物 | 鼻へかける |
唐人のおしり | からつけつだ |
日ましの種 | めがでねえ |
坊主の鉢卷 | つる/\すべつてしまりがねえ |
谷中の不作 | しようが(生姜)ねえ |
菜葉のこやし | 掛けごえばかり |
迷子の鳳凰 | きり(桐)がない |
天氣連日限りなく好し。春暖日に/\加はる。午前河畔を步す。輕鴨九羽。振興橋の下にショベルカー一臺あり、護床とやらいふものを設置するなりとて工事始まりたり。六月末日までかゝる由、看板立ちたり。上流にいつものやうに輕鴨の姿見ゆるは幸なり。正午スターバックスに赴きキャラメルマキアートを飮みながら筆記型電腦を用いて執筆。二時今池ガスホールに徃く。受附に滿員御禮と書きたる札下げたるを見る。第三十六囘每日落語會柳家さん喬獨演會其之五開演。二つ目柳家喬の字幇間腹を語る。素直なる語り口なり。惜しむらくは幇間の口調やゝ物足りなし。去水曜に聽きし柳家三三の時も同じ思ひをなさしめたり。若手と中堅の噺家は幇間を不得手とするにや。さん喬長講一席おせつ德三郎をたつぷり五十分語る。仲入り十五分。さん喬ふたゝび高座に上がりて、おせつ德三郎のサゲに關する不滿を陳べらる。お材木(=お題目)で助かりましたとはいかにも粗末な地口なりとて、自ら考案せられしサゲも披露せしが、これまた苦しまぎれなりと當人納得せず。前半が人情噺なれば後半は滑稽噺に相違なかるべしと思ひしに、案の定棒鱈を語る。赤べろ/\の醬油漬、いぼ/\坊主の酸つぱ漬を生の高座にて聽くを得て、余の喜び限りなし。語り終へれば四時なり。このまゝお歸り頂くのは申し譯ないとて、四時半まで拔け雀を語れり。時間短縮の話藝を堪能す。千兩の値つきたる屛風見たさに泊まり客がつめかける中に繪師の父親を紛れこませ、屛風より雀拔けてまた屛風に戾るを見屆けし客が宿を去りし後父親ひとり殘りて籠を描きたり。本來父親は後日ふらりと宿に來てひとり屛風を見るなり。五時過家にかへる。門前の櫻四分咲。半月あきらかなり。
快晴の空拭ふが如し。春風駘蕩。正午速步。輕鴨九羽。戲曲Mの推敲を終へ制作部O氏に原稾を交附す。昏刻いつもの溫泉に徃き露天風呂に浴す。半月あきらかなり。三重テレビ淺草お茶の間寄席に神田松鯉の講談玉子の强請、林家木久藏勘定板、柳家喜多八長短を聽く。
晴。雲翳なし。兩三日來の烈風やうやく歇みて寒氣ゆるやかなり。公式網站のナビゲーションメニューを改良す。盖し智能手機に對應せしむるためなり。正午速步。櫻花ひらく。川底に護床とやらを設置するとて工事始まりぬ。輕鴨にとりては迷惑千万なる話なり。晡時戲曲Mとりあへず最後まで譯し終へるを得たり。
半陰半晴。けふも西北の風烈しく春寒なほ料峭たり。戲曲M第二幕飜譯。正午速步。櫻の蕾まさに綻びむとす。輕鴨二羽。晡下驛前のドトールに徃き小憩す。地下鐵道に乘り榮に出で、愛知縣藝術劇塲小ホールにて柳家三三と柳亭左龍の會を見る。六時半開演。高座に座布團二枚竝べてあり、左に左龍、右に三三坐りて雜談を始む。三三は今朝大阪に赴き桂米朝の告別式に參列したる由を語る。左龍は米朝と同じ大東文化大學落語硏究會の出身なりといふ。柳家小んぶ浮世床を語る。身長百八十七センチの巨漢にて、なか/\の藝の持主なり。三三道灌を口演す。前座噺を端正に演ずるところに確かなる腕前を感ぜしめたり。左龍が夢の酒は今宵の拾ひ物なり。人物の演じ分け巧みにして、覺えず噺の世界に引きこまれたり。仲入りの後左龍ふたゝび高座に上がりて長短を語る。昨年BS11藝賓館にて聞きし折にも感心したれど、今夕もまた大に感服せり。トリの三三は愛宕山を語れり。幇間一八の造形やゝ物足りなし。茶店の老婆に一八を突飛ばせる工夫に看客大喜びなりき。家にかへれば夜は二更なり。
陰晴定らず。西北の風吹きすさみて寒冷前日に劣らず。戲曲M飜譯。話は佳境に入りて筆大に進む。余はつく/″\芝居を好むものよと喜び、かつ半ば呆れたり。正午川岸速步。蒲公英咲き初む。晡時主治醫を訪ひ投藥を請ふ。暮方ことぶきの湯露天風呂に浴す。纎月鎌の如し。BS11藝賓館に落語協會新眞打三遊亭彩大の定年ホスト、柳家燕弥のつるを聽く。
乍陰乍晴。西北の風烈しく餘寒を送る。正午河岸を步む。輕鴨十三羽。赤腹に似たる小禽を見る。白木蓮の花半ば落つ。雪柳四季櫻滿開なり。午後接骨醫T氏を訪ふ。戲曲M飜譯。興味津〻たり。Eテレ日本の話藝再放送に桂米朝どうらんの幸助を聽く。滑稽話の神髓を堪能す。
薄く曇りて春風嫋々たり。階前夏椿の新芽舒ぶ。正午速步日課の如し。戲曲M飜譯餘事なし。
隂。春分の日。甥D君大學入試合格祝賀會の日なり。午前母上を伴ひ地下鐵道に乘り名古屋驛に出づ。年度末の土曜日に祝日重なりて驛の混雜いかばかりかと虞れしに人出意外にも夥しからず。十二時半新幹線ひかり號發車。乘客六割程度なり。車中筆記型電腦を用ひて戲曲M飜譯。持參したりし電子辭書電池切れとなりぬ。三島を過ぎしころ突然雨滴窓を撲ちしが須臾にして霽る。二時四十分東京停車塲着。風肌寒し。山手線に乘りかへ有樂町に出でゝ、日比谷シャンテの喫茶店に小憩す。四時半帝國ホテルに赴く。父上旣に來りて在り。N子到着し、姑くしてS子、義弟M、甥R君、甥D君も合流す。D君の身長また一段と高くなり一驚を喫す。余の背丈を超えたり。五時十七階のバイキング食堂サールに登り、D君入試合格の祝宴を催す。料理いづれも味佳し。大學二年生のR君この冬ひとり夜行バスに乘り十和田湖を漫遊せし由。來月は卒論ゼミにて學ぶなり。D君は生來小食にて文字通り骨と皮、もやしの如き體軀なるに、この夕は主賓なるが故にや料理を幾度もおかはりしたり。D君去年正月氣胸に罹りて入院し手術を受けたり。余もまた高校三年の晚秋學級對抗籠球試合の最中に突如氣胸を患ひ途中缺塲し、二週間ほど自宅療養せしことありけり。窓外日比谷公園を見下ろす。黃昏の眺望甚よし。正面は國會議事堂なり。款語する中暮れなずむ春の空もいつか日沒して商舖燈火を點ず。會食を終はれば夜は初更にならむとす。一同有樂町の高架下を步む。夜風の冷なるを避け國際フォーラムに入り、地下道を傳ひて東京停車塲に出づ。S家四人とN子と別れ、八時半父上母上と倶に新幹線のぞみ號に乘り名古屋にかへる。この日名古屋市内の櫻咲き初めしと云ふ。地下鐵道停車場より辻自働車を倩ひて家にかへれば夜三更なり。
晴後に陰。桂米朝の訃報に接す。行年八十九。平成十年十二月二十三日中日劇塲にて催されし東西名人會の高座今に忘れず。噺は雀旅籠なりき。共演の古今亭志ん朝は幾世餠を語りけり。名人二人旣に鬼籍に入りぬ。終日戲曲M飜譯。昏暮ことぶきの湯露天風呂に浴す。三重テレビ淺草お茶の間寄席に柳亭樂輔の時そば、新山真理の漫談、三遊亭歌之介の幕末龍馬傳を聽く。
春雨蕭〻黃昏に至りて霽る。アマゾンより大瀧詠一 Writing & Talking屆く。浩瀚九百頁を超ゆ。分母分子論の初出として一九八四年七月新譜ジャーナル別册と記載されたり。正しくは一九八三年十一月共同通信FM fan第二十五號なり。終日戲曲Mの飜譯餘事なし。
曇りて風なし。暖氣昨日に劣らず。午前執筆。午下ヤマト運輸に赴きS子に食料品一箱を送る。市役所前の寒暑計攝氏二十一度を示す。歸途郵便局に立寄り甥D君R君に拙著を送る。晡刻河畔を步す。輕鴨八羽、眞鴨二羽。雪柳の花咲き初めたり。夜戲曲M飜譯。
薄く晴れて暴暖四五月の如し。正午川岸を步す。梅の花散り初む。白木蓮の花盛に開く。終日執筆。夜初更いつもの溫泉に浴す。BS11藝賓館に入船亭遊一轉失氣、柳家麟太郎桃太郎、三遊亭司湯屋番を聽く。
雨もよひの空なり。M氏來訪。父上の從弟なり。正午坡上を步む。輕鴨八羽。Tさんの需により墨西哥の雜誌記事を飜譯す。晡時接骨醫T氏を訪ふ。醫師の函館出身なるを知る。奇談あり。祕して記さず。歸途雨に値ふ。
薄く曇りて風靜なり。NHK總合演藝圖鑑に内海英華の女道樂を聽く。長崎ばつてん江戶べらぼう大阪さかいに京どすえ兵庫神戶のなんぞいやを紹介して、さのさ節を標準語京言葉河内辯にて唄ひたり。慈君コヽナッツオイルと重曹を混ぜ合せて齒磨粉を作らる。烟草の脂膠も綺麗に落ちるとて世間に評判なる由。正午堤上を步す。輕鴨七羽。Eテレ日本の話藝に桂春若京の茶漬を聽く。
乍陰作晴。無風。NHKラヂオ第一眞打ち競演に金原亭馬生茶金を聽く。theatrum-mundi.com のナビゲーションメニューを新調す。制作部O氏より飜譯依賴あり。快諾。午後滝野川M氏より電話あり。聲を聞くは六年ぶりなり。川邉を步む。輕鴨十一羽。下川原橋の下に鵜一羽。白梅爛漫たり。櫻の蕾稍ふくらみたり。昨夜八時中京テレビにて錄畫し置きたる高畑勲の活動寫眞かぐや姬の物語を觀る。野生兒として生きたしと願ふ姬の造形いかにも現代的なり。繪は必要最低限の線と色のみを用ひさながら水墨畫を見るが如し。琴を爪彈く指の運び、鼓を打つ手の動き精確無比なり。
天氣牢晴。風なし。寒氣漸くゆるやかなり。正午川緣を步す。輕鴨八羽、雉鳩、土鳩、椋鳥、雀。岸邉に鳩の群と戲れる幼兒と母親あり。午後いつもの混堂に浴す。網站の樣式表手直しに半日を消す。三重テレビ淺草お茶の間寄席に昔昔亭桃太郎浮世根問、宮田陽・昇の漫才、桂文治納豆やを聽く。
半陰半晴。西風甚冷なり。正午ホームセンターに徃きセキセイ鸚哥の混合餌を購ふ。けやき通にキッチンヒーローとい店開業せり。晡時川端を步す。輕鴨二十八羽。山下達郎春風亭小朝永井愛出久根達郎高谷史郎藝術選奬文部科學大臣賞。桂吉弥文部科學大臣新人賞。
曇天。寒氣凛冽。雪つもりたり。K氏と會食の約あり。地下鐵道にて名古屋驛に出づるに、米原に雪ふりしため新幹線新大阪と米原の間にて徐行運轉中なり。プラトフホームの長椅子に坐り、自販機にて購ひしカフェオレを喫して體を溫む。硝子張りの喫煙室は着ぶくれしたる男ども鮨詰となり、さながら人間の燻製を見るが如し。十時二十二分發のぞみ百二十號定刻より三十分遲れて發車す。乘客八割程度。車中執筆。靜岡は靑空に白雲多し。十二時半東京驛着。晴れてあたゝかし。有樂町より地下鐵道日比谷線に乘り六本木に出で、步みて西麻布に徃く。一時中華料理屋麻布長江香福筵にてK氏晝餐を饗せらる。先月末の西班牙滯在の土產話を聞く。晡時東京驛より新幹線のぞみ號に乘り來路を取る。家にかへれば夜初更なり。
隂。朝起出づるに眼痒さを覺えて堪へがたし。花粉症なるべし。慈君の樣子を問ふに慈君もまた未明突然鼻と喉痛み出しぬといふ。舊臘眼科にて貰ひしフサコールとフルメトロン點眼液をさすに痒み忽然として消ゆ。寒氣嚴冬のごとし。正午川岸を步む。西北の風烈しく上體を前のめりにせずんば前進すること能はざるほどなり。時折霰ふる。家にかへりて咖啡を飮むに窗外雪降來れり。吹雪を衝いて主治醫を問ひ投藥を請ふ。三郷の溫泉に一浴し、アミカに立寄り無鹽牛酪を購ひてかへる。牛酪は本年も品薄なり。夜に入りて雪ふりまさり、見る/\中に屋上に積もりぬ。落語協會インターネット落語會に入船亭扇辰雪とん、橘家文左衛門道灌を聽く。BS11藝賓館に落語協會新眞打特輯を見る。金原亭馬吉ざるや平凡、金原亭馬治强情灸はサゲに感心せず。
陰天。無風。獨逸國メルケル首相來日。正午川端速步。輕鴨九羽。二時過より細雨糠のごとし。接骨醫T氏を訪ふ。藤ノ木川の水少なき川底に背黑鶺鴒の步めるを見る。理髮舖に立寄りてかへる。夜に入りて雨ふりまさりぬ。晚間縣立大學卒論ゼミの卒業生Mさんより電子郵件あり。過日贈りし拙著の禮なり。便利店セブンイレブンの店長を務め、去月惠方卷二千五百四十五本完賣し、賣上げ全國八位を記錄したりといふ。
空晴れわたりて春風嫋〻たり。暖氣四月の如し。NHK總合演藝圖鑑に桂かい枝戀するオトメを聽く。面白し。正午河岸を步む。輕鴨五羽。小さなる蝙蝠一匹河上を飛ぶを見る。午後咖啡を煮て慈君自製のアップルパイを食しながらFMラヂオの山下達郎サンデー・ソングブックにジミー・ウェッブ特輯第二囘放送を聽く。Eテレ日本の話藝に柳家權太樓睨み返しを聽く。神奈川新聞を讀むに島昭宏辯護士の取材記事あり。危險窮まりなき原子力發電所は憲法が保障する社會的生存權と幸福追求權を侵害するとて原發製造業者を提訴したり。民主主義と憲法遵守を主張する記事は地方紙ばかりなり。
曇りて風なし。午前網站の左端に表示する案内板を新調す。智能手機の狹き畫面にても使ひやすき意匠を選びたり。二時半河畔を步す。輕鴨十羽。白梅滿開なり。雨ぽつ/\と落來れり。夜に入りて雨ふりまされり。
曇天。無風。正午綠陰步道を步む。河川敷にゴルフのアプローチショットを練習する男、また釣絲を垂れる翁あり。輕鴨二十羽。晡刻いつもの混堂に徃き露天風呂に浴す。歸途郵便局に立寄り某學會の年會費を納む。三重テレビ淺草お茶の間寄席に古今亭寿輔英會話、昔々亭慎太郎壺算、桂歌春鍋草履を聽く。
好く晴れて日の光はうらゝかなれど强風餘寒を送る。正午坡上を步む。輕鴨十四羽。四季櫻(俗稱十月櫻)の花三分咲きなり。
天氣牢晴。風やゝ强し。五月六日の行事に關する案内文を書く。妙案浮ばず苦心慘澹たり。午後堤上を步む。輕鴨十四羽。電擊ネットワークの司會者三五十五氏肺腺癌にて死去。享年五十五。一昨日午後一時BSプレミアムにて錄畫せしスタンリー・キューブリック監督の活動寫眞スパルタカスを見る。移動カメラ多用。カーク・ダグラス、ローレンス・オリヴィエ、ピーター・ユスティノフ、トニー・カーティス、ジーン・シモンズ皆佳し。ロケ地は西班牙中部の風景に似たり。Internet Movie Database にて調べるに果して馬德里のコルメナール・ビエホとナバセラーダ、アルカラ・デ・エナーレス、拉曼恰のイリエパルなり。
どんよりと曇りて暗き日なり。セキセイ鸚哥のアサリ君余の箸に乘り燒麵麭を嬉々として啄む。正午川邊を步す。輕鴨十數羽、白鶺鴒、土鳩、雀。白梅の花星の如し。晡刻ことぶきの湯露天風呂に浴す。黃昏雨降り初む。桃の節句なれば夕餉に散らし鮨と蛤の味噌汁を食す。Eテレえほん寄席に柳家喬之助芋俵を聽く。BS11藝賓館にWコロンの漫才、柳家喬太郎白日の約束を聽く。
雨後の空澄み渡りて雲多し。午前齒科醫A氏を訪ひ定期檢診を受く。異狀なし。正午川緣を步む。下川原橋の上流に輕鴨七羽、下流に三羽。椋鳥夥し。晡時接骨醫T氏を訪ふ。戲曲二篇校正。
舊正月十一日。春雨霏〻たり。NHK總合演藝圖鑑に立川生志千早振るを聽く。マクラもサゲも策に溺れて苦笑するのみ。FM愛知サンデー・ソングブックにジミー・ウェッブ特輯第一囘放送を聽く。グレン・キャンベルが唄ふ By the Time I Get to Phoenix いつきゝても哀愁を催さしむ。BSフジ落語小僧を見る。笑亭白水動物園まことに佳し。新潟縣に住む小學五年生にて落語を覺えしは僅五箇月のみなれど、關西辯の流暢なる、表情の豐かなる、人をして感歎せしむ。でらうえ家すいすい王子の狐は隨所に工夫あり。指南役三遊亭兼好權助魚を口演す。Eテレ日本の話藝に三笑亭夢之助ん廻しを聽く。持ち時間三十分のうちマクラに十四分も費しぬ。