陰。咽頭痛洟水相變らず。三時過母上札幌より歸宅せらる。余も同行するつもりなりしが風邪を以て辭したり。母上風邪聲なり。土產の冨士屋とうまんを茶請にキャンベル美濱ブレンド咖啡を喫し、叔父Sの容態など聞く。晡下風邪と疲勞の故にや夜具を敷きのべて橫臥忽眠らる。初更S子N子も札幌より歸京、共に電子郵件を送來りて伯母三人の饗應ぶりを語る。余が母上と泊らむがために豫約せし札幌グランドホテルのコンフォートルームといふ二名用の部屋はツインルームならずしてダブルベッド一臺のみと判明し、母上S子N子呵々大笑したる由。もし余が同行したらば母上と添寢の仕儀に至りたるべし。S子N子の部屋は無事ツインルームなりしとぞ。夜に入りて大粒の雨降り來る。
曉方雨ふりしと覺しく、起出でゝベランダを見るに鉢植の土黑く濕りしさま墨の如し。曇りて風なし。咽頭痛洟水痊えざれば札幌行き斷念し、晝前自働車を運轉し耳鼻咽喉科に赴くに、駐車塲に車一臺もなし。入口の揭示を見て土曜は休診日なるを知りたり。衣嚢より診察券を取出して裏面を改むれば確かに休診日とあり。老耄歎ずるのみ。大學構内にアニメのコスプレ姿の男女行交ふを見る。學園祭なり。午後困臥。夕刻アサリとシジミにオーツ麦をやるに在庫拂底し、再び自働車を運轉してカーマホームセンターに赴く。途中交通澁滯、いつかユニクロ新店舖開店し、駐車塲に入りきらぬ車路傍に列をなせり。信號待ちの街角に魔女やら何やらに扮したる男女あり、兒童二十名あまり坐して話を聞きゐたり。ハロウィンなり。初更今月分執筆漸く終るを得たり。野沢那智死去行年七十二。テレビ愛知に職業野球日本シリーズ中日ドラゴンズ對千葉ロッテマリーンズ初戰を見る。地上波全國放送されずローカル局のみ。地元民以外の視聽者少なく廣告主出資を拒みたるが故なる由。而も九時以降は出沒!アド街ック天國との二畫面同時放送とやらで、畫面上五分の三がアド街ック天國、下五分の二が野球放送にて、畫面下の大半は得點板、中繼畫面は左隅に小さく映るばかり。
陰。明日はハイツセンター創立四十周年紀念祝賀會の日なれど風邪痊えざれば行くこと能はず。電子郵件を以て辭す。咽頭痛洟水堪へがたし。胃痛あり。便祕また甚しくプルゼニド二錠服しても效かず。終日困臥。
雨蕭條。咽頭痛、胃痛、腹痛、微熱。授業は已むを得ず休講とす。Nクリニックに行き診察を乞ふ。新たに内服藥四種處方せらる。夕刻T氏音響ライダーを送來る。直に飜譯、西班牙に送信すれば夜は忽初更なり。困憊甚し。
薄く曇りて風寒きこと十二月の如し。朝寒ければ此日より盥漱するに湯を用ゆ。咽頭痛洟變らず、微熱下がらず。終日被を擁して臥す。
陰後に晴。木枯しなるにや北西の風吹きすさみて寒きこと眞冬の如し。咽頭痛洟水變らず。午後主治醫を訪ひ診察を乞ふ。風邪に效く漢方藥を處方しませうと言はれしが、藥局にて受取りたる藥袋に見當らず。晡刻一睡。夜に入りて熱上がる。倦怠甚し。
曇天。喉の痛み增し洟水とまらず。近所のT醫院に徃き診察を乞ふ。この醫師不愉快窮りなき人物にて、今日もいち/\不快の思をなさしむ。藥三種受けとりてかへる。今後は他の醫院を探すべし。微熱あり蓐中に臥す。
陰。喉の腫れ引かず痛み增すばかり。イソジンで含嗽すること幾囘なるを知らず。咽喉痛鼻づまり不快甚し。粗忽主義貧民共和國揭示板の書込み十年分一萬六千件をHTML文書に變換す。秀丸マクロ大活躍す。燈ともし頃雨ふる。
薄曇りの空風もなくて靜なり。盥漱するに喉の奧俄に痛み始む。含嗽劑アズレンとイソジン二種用ゆれど痛み退かず。夕餉の後體の火照り感ず。微熱あり。風邪の氣味にて常備藥ジキニンを服す。ウィキリークス米國イラク侵攻の極祕文書約四十萬點を公開す。捕虜の虐待組織的に行はれしこと露見す。今宵もテレビに中日對巨人戰を見る。三對一にて迎へし九囘表まさかの二失點、九囘裏ベンちやんこと和田一浩左翼越サヨナラ安打、日本シリーズ進出を果す。
曇りて暗き日なり。午前皮膚科に赴き疣の療治をなす。執筆三枚。夕刻散髮。新聞にソニー製カセットテープ對應ウォークマン販賣終了の記事あり。今宵は十五夜なり。ベランダより空を仰見るに朧雲月を籠みて乳白色を呈す。初更テレビに中日對巨人戰を見る。九囘表守護神岩瀨珍しく亂調、ビーンボールまがひの球を投げ捕手谷繁マウンドに向ふ。阿部愼之助のライナー左翼席に吸込まれ中日三連勝ならず。阿部憎むべし。
小雨降りてはまた歇む。中京大學授業。風邪をひきたる學生尠からず。不規則變化動詞を用いて會話練習を行ふ。授業後昨年の學生S君H君と歡語。H君カンプ・ノウにてバルサの試合を觀戰するを夢見て今年もスペイン語勉强中といふ。昨年ピザーラの獻立にパエーリャ追加されたる由。一時前歸家。連載原稾執筆忽ち日は暮れぬ。初更西班牙より電子郵件あり。一讀目を疑ひぬ。再讀し腰の拔ける思ひす。直に照明主任O氏音響主任T氏に報告す。
今にも雨來らむかと思はれながら、暗く曇りし空よりよりは怪し氣なる風の折々吹き落るのみにて、雨は降らず。いつもより早く日は暮れ初めたり。甥R修學旅行先の中國より歸朝。折しも尖閣諸島漁船衝突事件直後のことゝて出發危ぶまれ、また成都西安など大都市にて反日示威運動盛なりしが、幸にして旅程恙なき由。大陸の空氣甚だ乾燥して喉を傷め風邪ひきたる由。
陰。何となく蒸暑く學童みなTシャツ姿なり。午後主治醫に診察を乞ふ。藥變らず。晡下KeyHoleTVにてTBSラヂオ荒川强啓デイキャッチを聞くに、向谷實ゲスト出演し、作曲せしばかりの九州新幹線乘車音樂を公開す。五拍子と七拍子を組合せ終止形にもつてゆかぬところに趣向あり。ビッグバンド調の相模鐡道接近放送、京成新型スカイライナーのメロディーホーンなども紹介す。
陰晴不定。昨朝地下鐡内にてパニック障碍の豫期不安に襲はれしが、幸ひにして發作起きず。厄介なる務めを果し得たりしが心地依然としてよからず。北海道產新米ゆめぴりかを食す。味佳し。
曇りて肌寒し。半年振りに地下鐡に乘る。二三驛過て乘客增えるにつれ胸に壓迫感を覺え、靜坐するも握り拳に汗にじみ出でゝ氣分俄に惡しくなりたり。パニック障碍の豫期不安なり。驛に停車するたび下車すべきか我慢すべきか、いかゞせむと思ひ煩ひ、つとめて深く息を吸ひ、心を落ちつかせむとす。手足に痺れのなきを幸ひに名驛まで辿り着きぬ。下車して氣分稍恢復したるを以てそのまゝ新幹線プラトフホームに向ふ。松坂屋驛前店旣に閉店し、人通り少なく日曜とも思はれず。午下新幹線にて名古屋を發す。ネットブック持參せしが車中執筆する氣力なし。うつら/\と居眠る中東京驛に着く。都内思ひの外暑し。半袖姿の者尠からず。山手線銀座線を乘繼ぎ表參道に出づ。足取り重し。三時スタジオ到着。舞踊團員に交涉破談の經緯を報告す。皆啞然として言ふ所を知らず。淚を催す者もあり。晡下村田氏に契闊を陳べ共に FIGARO に赴き一茶す。六時の新幹線にて東京驛を發す。車中深川めしを食ひ執筆少々。務めは果したれど氣分晴れず。家にかへれば二更にならむとす。
晴後に陰。終日何事をもなさず。讀書する氣力もなし。
陰晴不定。西北の風吹きすさみて寒し。やうやく深秋の日和となりぬ。執筆餘事なし。終日門を出でず。夕餉に鍋燒饂飩を食す。
蚤起。陰晴定らず。今朝も百五十五號線自働車の徃復繁く、車列數珠の如し。抑鬱亭を發して豐田キャンパスまで五十分かゝりぬ。秋に入りて交通量頓に增え驚くの外なし。授業冒頭昨夜錄畫せしチリの救出作業を學生と供にビデオで看る。"ESTAMOS BIEN EN EL REFUGIO LOS 33" を大寫しにし、"¡Chi-Chi-Chi, Le-Le-Le, los mineros de Chile!" の掛聲を板書して解說す。地下約七百メートル、氣溫攝氏三十二三度、濕度九十パーセント、孤絕約七十日間と聞きて、屈强壯健なる體育學部の學生諸氏もさすがに歎聲を漏らしぬ。敎室内蒸暑く、窓を開け放てども風なければ團扇代りにノートをつかふ學生尠からず。正午過控室にてK氏と諧語。二限の始まる前に三十三人全員無事救出せられたる由。一時前歸家。二更ブラタモリ第二囘丸の内篇を見る。
天氣澄晴。蒸暑し。USTREAM live にチリ國コピアポ北部サンホセ鑛山の崩落事故救出作業を見る。一時間每に一人づゝ無事救出せらる。關係者の表情みな明るし。國民の熱狂宛ら蹴球世界杯の優勝を祝ふが如し。S子手作りクッキー咖啡豆など餽らる。日曜のことを思ひ、日の暮るゝと共に氣分暗澹たり。明日の授業の敎材にせむとてNHKニュースウォッチ9をビデオ錄畫す。睡眠劑を服して夙く寢に就く。
晴れて風なし。溽蒸夏の如し。事務作業のほか網站の手直しなどする中日は傾きて忽ち暗くなるなり。
快晴。日色晚夏の如し。一夜明けて何事をなす元氣さへなし。只落膽失意の悲しみに打たるゝのみ。終日門を出でず。蟲語猶喞々たり。池部良歿享年九十二。ソロモン・バーク和蘭陀スキポール空港にて急死。享年七十。
秋晴愛すべし。早朝ローラとハビエル電子郵件を送來りて西班牙の件破談に終りたる由を告ぐ。寢耳に水のことゝて意氣忽銷沈、啞然として言ふ處を知らず。ハビエルも亦呆然爲すところを知らぬ樣子にて、赦しを乞ふこと頻なり。然れど余は心竊に今囘の結末を豫想しゐたり。何事も一朝一夕に事は運ばず。昨年來兩氏の盡力謝するに辭なし。直に返事を書てき二人の勞をねぎらふ。十時過火繩銃の音町内に轟きわたり警固祭の開始を報ず。西北の風强く庭樹を騷がこと頻なり。午後公式サイトの意匠を手直しす。
書窗暗澹薄暮に似たり。惡天候にも拘らずアサリ君シジミ君朝の中より上機嫌にて、余の指先につまみしオーツ麦を代る代る喰ふ。連載原稾一篇書き得たり。夕方になりて雲動き雨折々歇む。
朝の中晴れしが午後より曇る。溽蒸坐ながらにして汗流るゝばかりなり。日中蕨餠賣の賣聲町内にひゞき渡れり。寒露の日とも思はれず。午後厠扉の取手を修繕す。KeyHoleTV でNHKラヂオ第一ニュースを聞くに、駒澤大學附屬岩見澤高校十年前より入學者激減し、來年度生徒募集を停止、再來年末にて閉校する由。初更中京テレビ金曜ロードショーにルパン三世カリオストロの城高畫質版を看る。活劇の醍醐味今宵も味はひたり。諾威ノーベル賞委員會全會一致で中華人民共和國活動家劉曉波への平和賞授與を決す。
好晴昨の如し。國道百五十五號線八草交叉點より自動車立ちつゞきて堵を成す。交通量夏休み前に比して頓に增えたり。豐田キャンパス駐車塲金木犀の香り馥郁として面を撲つ。秋學期授業二囘目。語根母音變化動詞を練習す。K氏の話に、來年度より始業時間三十分繰下げとなる由。暑きこと夏の如し。路傍の寒暑計攝氏二十七度を示す。午後歸宅。radiko の配信對象地域より外れたるを補はんと、KeyHoleTV を安裝す。難なく聽くを得たり。AMFMとも音質は携帶ラヂオ竝なり。昨日ノーベル化學賞を受賞したる鈴木章氏の自宅大麻中町なるを知り一驚を喫す。余が育ちし鄰町に斯くも偉大なる學者住み居たりしとは知らざりき。初更エル・パイス紙ニューヨークタイムズ紙速報にてノーベル文學賞バルガス・リョサ授章を傳ふ。二更NHK總合テレビにてブラタモリ第二期放送開始。初囘築地編。
秋晴の天氣限りなくよし。朝夕の寒さ身に沁むばかりなれど日中寒暑計攝氏二十六度に昇る。金木犀の薰り漂ひ始む。先週末より神經休まざる日々續きゐたりしが、今日漸く人心地つきたり。一時過文化放送大竹まことゴールデンラジオ!を聞かむと radiko を訪問するに突如エリア東京より愛知に變りて配信對象外となりぬ。この日網站十周年を紀念して標記語言を XHTML 1.0 Transitional より XHTML 1.1 に改む。
空曇りて風冷なり。洗濯。今日より粉石鹸をやめ液體洗劑を用ゆ。S子の話に千葉は先週末より金木犀の薰り馥郁たる由。名古屋は未だ咲かず。香り午下小島氏と電話にて商議す。ふと窗外を見るに空いつか晴れ俄に薄暑を催す。三時主治醫を訪ひ診察を乞ふ。院内東海沖地震に備へて總合防災訓練の最中なり。精神科入口に文字倒壞現塲と書きたる立看板あり。岩作の水田漸くところ/″\稻刈始まる。日脚際立ちて短くなりぬ。去三日初來日せしラファエル・ナダル、東京有明コロシアムにて樂天ジャパンオープンに出塲、コロンビア人サンティアゴ・ヒラルドに辛勝す。時差惚けの故なる由。
朝來雨蕭條たり。叔母S新篠津米を餽らる。技術飜譯昨の如し。午下休憩がてらやまとの湯に赴き露天風呂に浴す。風冷なる故にや湯溫高く感ぜらる。浴後マッサージチェアにて揉療治をなす。十分百圓也。稻葉町の稻穗重く垂れ黃金に輝くを見る。一時半歸宅して飜譯、專門用語に惡戰苦鬪、苦心慘憺たり。畢れば夜は忽初更なり。直に音響照明技師に送る。夕食に新篠津米を食す。艷やかなる光澤目に麗しく味また佳し。三更照明技師より電話あり。
曇りし空暮方より雨となる。終日飜譯。建築資料硏究社の建築設計資料とシミズ舞臺工藝編ステージ用語事典大に參考にす。晝餉の後アサリとシジミの爪を切る。日頃飽かず動き囘るシジミ案外大人しく余の左掌に包まれて動かず、反面アサリは烈しく抵抗し、余の人差指を强く噛みて離さず。咀嚼力に乏しきアサリ意外にも顎の力强く一驚を喫す。初更名古屋テレビ日曜洋畫劇塲にヤン・デ・ボン監督、キアヌ・リーヴス、サンドラ・ブロック主演スピードを觀る。脚本いつ觀ても良し。コマーシャルの合間にNHKスペシャル「スクープドキュメント“核”を求めた日本~被爆國の知られざる眞實」を見る。昭和四十四年二月日本の外務省高官ら極祕に獨逸の高官を箱根の旅館に招き、倶に超大國を目指すには核兵器開發が不可缺なりと獨逸に協力を求め、拒まれたりと云ふ。核開發の硏究報告書も發見されたり。この日獨逸統一二十周年。
薄く晴れて溽暑晚夏の如し。大和システム經營破綻、大阪地裁に民事再生法の適用を申請す。やまとの湯は運營續行の由。母上餡麵麭を燒かる。夜に入りてローラ重要資料を送來る。飜譯急を要すれど徹夜を虞れて止む。この日ピーナッツ連載開始六十周年。
舊八月廿四日。快晴。蒸暑夏の如し。朝早く役所の吏來りて國勢調査の用紙を囘收す。紙卷烟草値上げとなる。マールボロ一箱二十本入三百二十圓なりしが、このたび四百四十圓となれり。最初專賣公社の頃は一箱たしか二百五十圓なりしと記憶す。その後二百八十圓となり、三百圓となり、遂に二倍近き價となりぬ。何故にやこの頃烟草の味ひよからず。トニー・カーチスの訃報を各紙に讀むに、朝日讀賣每日はトニー・カーチス、ロイター時事通信共同通信はトニー・カーティスと表記す。三大紙は往年の表記を尊重するものと見ゆ。夕餉に自家製ロールパンを食す。味佳し。セ・リーグ阪神廣島に負け中日優勝。Jリーグも名古屋グランパス首位獨走中なり。