晴。炎蒸昨日の如し。今夏三伏の苦熱思ふべし。執筆半日。今年も早や半年が過ぎぬ。聲優中江真司歿享年七十二。今宵も枕上立川志らくの噺を聽く。大工調べ、死神、堀の内。おもしろからず。
今日も曇りて溽蒸依然たり。名古屋銀行に國民健康保險料を納む。白き半ズボンはきたる男性客多し。朝日が丘交叉點の豆腐惣菜屋雪花菜いつしか廢業しぬ。惣菜屋の東にぼちぼち長屋を發見す。愛知たいようの杜運營による高齡者居住施設なり。二年前テレビにて紹介されたるを見て以來探しゐたりしが、今日まで氣づかず。抑鬱亭の竝びにあるを知り己の注意力散漫に呆然たり。燈刻驟雨一過涼味襲ふが如し。枕上志らくの親子酒、不精床、出來心を聽く。
曇りて溽蒸忍ぶべからず。午前通常授業。歸途アルファロフトに赴きゴルフの買取見積を請ふ。午後手紙二通したゝむうちに日は暮れんとす。この日より扇風機を使ふ。宮沢喜一歿享年八十七。
晴。蒸暑きこと昨の如し。名古屋攝氏三十二度。今夏まだ空調は使はず、團扇で涼を納む。手紙を書きたしと思へど倦怠感甚しく、身體を支ふること殆能はず眠を貪る。寤むれば日は旣に晡なり。
曇りて蒸暑し。母上余の貧窮を憂ひ生活費を援助せらる。有難し。己の不甲斐なさに胃痛を覺ゆ。郵便局に町民稅を納む。松坂屋ストア裏の商店街に赴き、自動販賣機にてマールボロ・ライト・メンソールを求めんと三百二十圓投入しボタンを押すも何故にや煙草出でず。しゃがみて取出し口をまさぐるに、どうかしましたかと背後より聲をかける中年女あり。事情を說明するに女は眼前の商店主にして丁度店を開きに來りしなり。販賣機の扉を開けるに取出し口にごとんと煙草出で來れり。理髮舖に立寄りかへる。執筆半日。ジム・レーヤー著メンタル・タフネスを讀む。いかにも米國人らしき實用主義の啓蒙書なり。夕刻父上東京より歸宅せらる。
この頃每夜寢に就くも眠ること能はず、エバミールを飮み始めて睡るを常とす。昨夜はバルドリアンを二錠飮み眠るを得たり。陰晴定らず雨意天に滿つ。午前母上と倶に福祉センターに徃き健康診斷を受く。昨年に比して受診者少く、一時間半にて終了す。午後筆とるも感興來らず、倦怠感甚しく、アサリを胸に抱き臥牀す。
半陰半晴。午前大學に赴き先週に引續きてトーク・トゥ・ハー後半を學生と看る。エレファントパブリッシング社といふ出版社マファルダ日本語版第一卷を送來る。余が以前Jスパ!フルヤな部屋にてマファルダを紹介したりしを讀まれてのことなり。午後カウンセリング。
晴れて暑し。名古屋攝氏三十度。雨ふらざること殆旬日なり。午前平常授業。午後カウンセリングを受く。依賴原稾執筆ふたゝび斷念す。
曇りて暑し。名古屋攝氏二十九度。畜生、畜生と呟くこと頻なり。
深更眠より半ば寤め、暗闇に甚しき恐怖を覺ゆ。終日困臥昨の如し。
曇り。無風。エバミールを飮むこと聯日の如し。羽田健太郎歿享年五十八。夕餉の卓に父上と口論す。
曇りて風なし。困臥終日。
薄く晴れる。微風。終日臥牀に在り。W君より電話あり、入院を頻りに勸めらる。
シジミの右風切り羽すべて拔落ちぬ。アサリが引拔いたるやうなり。怠さ眠氣如何ともすべからず。石立鉄男歿享年六十四。