こんな夢を見た。
炎天下。高い山の中腹の舗装されていない道を、ウンウン唸りながら走らされている。道はかなり幅があり、数百メートルまっすぐ伸びて急に百八十度近く折れ、また数百メートル直進し、これがいつ果てるともなく続く。道端にバテてへたりこんでいるランナーにたまに出会っては励ましてやるが、こっちも先を急がなくてはならない。ときどき、後ろから様々なタイプのクラシック・カーが、黄色い土埃を濛々と上げて迫ってくる。ランナーは、乗せてくれと口々に哀願するが、車の運転手たちは意に介さずフルスピードで追い抜いてゆく。自分は車に乗りたいとは思わない。乗ったら最後、降りられなくなるに決まっている。