夢百夜

こんな夢を見た。

フランスのとある街で宿を探している。街の中心の細い目抜き通りは数軒のホテルがあるきりで、どこも宿代は高い。地下鉄路線図を片手に他の地区を当たることにする。地下鉄の入口がなかなか見つからない。屋敷の入口と見紛うばかりの幅の広いスロープが、歩道の脇から左手奥へとゆるやかな上昇曲線を描いている。ふうふう言いながら上ってゆくと、いたずらに背ばかり高い棒の、見上げなければ到底視界に捉えることなどできない先端に、地下鉄入口を示す大きな下向きの矢印。いったいどうすれば地下鉄に乗れるのか。