夢百夜

こんな夢を見た。

高級ホテルに投宿している。ひとりでテレビを見ながら食事を摂る。窗の外には夕闇に浮かぶ街。ホテルの周りには背の高い建造物がない。部屋に出入りするときには、他人に見られていやしないかと気になって仕方がない。なにか後ろめたいことでもあるのか。

場面転換。

友人のT嬢と肩を組んで散歩している。とある街角にさしかかると、目の前の建物の中に露天風呂が見える。話題は風呂の形状のことになり、ああいう露天風呂を備えたホテルを知っている、近いうちに旅行をしよう、とT嬢の肩をぐっと引き寄せて誘う。「でもあなたって遊びを知らない人だから退屈しそう」と女が小声で言う。要するにフラれたわけである。