夢百夜

こんな夢を見た。

赤紙がきた。とうとう自分もお国のために死ぬのだ。

室蘭の港から船に無理やり押し込まれる。雑居房のような小部屋には徴兵された男が大勢いる。むせるような汗の匂い。そこになぜか巻上公一の姿がある。「ホーミーを歌える男がなぜ戦場に駆り出されるのか」と不思議に思う。理不尽極まりない話だと憤慨しながら、狭い便所で気持ち良く放尿する。底知れぬ快楽を覚える。