こんな夢を見た。
周りに建物らしい建物もない街道沿いの木造の一軒家に住んでいる。何故か妹が行方不明で、捜索をはじめる。飛行機に乗り、着い先はどうやらモロッコらしい。マドリードのバラハス空港より小さくて、到着のラウンジから出口までは細い通路で両側に土産物屋が並んでいる。自分は独りである。店のウィンドウを眺めながら、出口のタクシー乗り場に差し掛かる。と、後ろから、草刈正雄が、眼鏡をかけた中年の女性と一緒に歩いてくる。「今度の『エリザベス』のお手伝いをさせていただく者です」と自己紹介をしたいのだが躊躇して、所在なく辺りをキョロキョロして間の悪さをごまかす。もっとも向こうは旅先の一日本人の存在など意に介さず、土産物屋を冷やかして、どこかに消えてしまった。自分はテトゥアン行きの乗り合いタクシーを探す。やはりモロッコだ。