夢百夜

こんな夢を見た。

玄関から部屋を覗いている。畳の真ん中に、胴体がぷっくりと膨れた、長さ一メートル、高さ六十センチほどの巨大な蛙が、べたっと張りついたまま、こっちを睨んでいる。部屋に入るわけにはいかない。なにしろ巨大な蛙である。踏み潰されでもしたら、みっともないではないか。あるいは自分が踏み潰すかもしれない。だがその勇気はないのである。外からじっと様子を伺うほかない。そういうものだ。