ごあいさつ 2007年

誕生日おめでとう

ビートきよし。アンソニー・ホプキンス。すごい組み合わせだ。そんな話はともかく、みなさま、どうかよい新年をお迎えください。

2007年12月31日


常識は原理主義にならない

内田 あらゆるものが原理主義になる可能性がある中で、唯一常識だけが原理主義にならないということが常識の強みなんです。マルクス主義にしても、フェミニズムにしても、キリスト教にしても、間違えると原理主義になってしまう。でも、常識だけはならない。『常識の名において断罪する』ということができないんですから。『何かの名において人を断罪する』というのは常識的に考えていかがなものか……というふうに考えちゃうのが常識人なんですから。」

内田樹・春日武彦『健全な肉体に狂気は宿る――生きづらさの正体』角川oneテーマ21、p.138

2007年12月29日


ベナジル・ブット暗殺

原理主義に反対を唱えるは簡単だ。でもアンチ原理主義は、それ自体がもうひとつの原理主義になる可能性がある。そこが難しい。

「原理主義は都市の思想である。田舎に暮らしている限り、目の前の自然から逃れられない。原理主義になる閑がない」と養老孟司は言います(茂木健一郎との対談集『スルメを見てイカがわかるか!』角川oneテーマ21)。意識とか言葉というものにばかりかまけていると原理主義に陥る危険がある。そのことを、中沢新一も『チベットのモーツァルト』(講談社学術文庫)から『芸術人類学』(みすず書房)に至るまでずっと語り続けています。

自分の無知を悟ること。視野を広げること。「唯一絶対に正しいこと」を疑うこと。心をやわらかくすること。そのためには勉強だ。勉強といっても本を読むばかりが勉強ではない。道端に咲く花を仔細にわたって見つめることからもいろんなことがわかるはずだ。

2007年12月28日


Thank you, Oscar.

When Summer Comes
  Music by Oscar Peterson
  Lyrics by Elvis Costello
  Originally Performed by Diana Krall

The land was white
While the winter moon was absent from the night
And the blackness only pierced by far off stars
But as every day still succeeds the darkest moments we have known
When season turn
Springtime colours will return
And as the first pale flowers of the lengthening hours
Seem to brighten the twilight and that melancholy cloak
Then a fresh perfume just seems to burst from each bloom
Until the green shoots through each day
As it arrives in every shade of hope
When Summer Comes
There will be a dream of peace
And a breath that I've held so long that I can barely release
Then perhaps I may even find a room somewhere
Just a place I can still speak to you

「夏が来たら」
作曲 オスカー・ピーターソン
作詞 エルヴィス・コステロ
歌 ダイアナ・クラール

冬の月は夜から遠く
大地は白かった
暗闇を貫くのは
はるか彼方の星たちだけ
でもどんなにつらいことがあっても毎日が訪れるように
季節がめぐれば
春の色が戻ってくるだろう
そして日が長くなった最初のうすい色の花が
薄明りとあのメランコリックな夜のとばりを照らすとき
新鮮な香りが花という花から解き放たれるだろう
緑が毎日芽を吹き出すまで
希望の影にひそんでやってくるとき
夏が来たら
平和の夢があるだろう
耐えがたいほど長いあいだこらえていた息をつけるだろう
そのときたぶん僕はどこかに場所を見つけるだろう
まだあなたに話しかけることができる場所を

(英語の歌詞はオスカー・ピーターソン公式サイトから引用・誤字修正しました)

2007年12月26日


ルドルフ、お疲れさま

ルドルフプレゼント配ったよ。

2007年12月25日


¡Feliz Navidad!

ひいらぎクリスマス
もとは冬至の
お祭りよ

2007年12月24日


気分だけでも

スノードームホワイト・クリスマス。

2007年12月20日


ポチッとな

あたしゃこの日を待ってたよ。ヤッターマンが三十年ぶりに帰ってきます。1月14日より毎週月曜夜7時。主題歌は世良公則と野村義男のユニット「音屋吉右衛門」が歌うらしいんだけど、どんな歌なんだべ。つまらなかったらおしおきだべぇ~!

2007年12月19日


人工知能

帰ってきましたよ。名前は「20Q」に変わりました。いろんな言語で遊べます。

2007年12月18日


放浪と帰還

バレンボイム  たとえばベートーヴェンの交響曲第四番を純粋に和声学的にみれば、導入のところは調性の模索だ。はじめは変ロ音があるのみ。変ロでもよかっただろうし、嬰イでもよかったのだろう。どんな調でもありえたのだ。やがて弦楽器がユニゾンで動き出すが、そこでは調性はまったくわからない。導入部が終わるところで、基本的に変ロ音のドミナントになる。これは曲がはじまったときの音だが、はじまりの時点では、これが優勢になっていくのかどうかははっきりしていない。それから、この楽章の主部となるアレグロがくる。二つの主題をもった提示部は、変ロを確認するものだ。それを確立する目的は何なのだろう。それは本拠になる調という、大きな安心感をあたえるものを確立することだ。変ロ音がこの音楽の本拠になったのだ。それから、巧妙な異口同音の入れ替えを通じて――つまり、変ロと嬰イは同じ音なのだから――とつぜん、展開部の終盤になって、まったく異質でなじみのない領域に入っていくことになる。なぜそれが異質なものなのか?それは本拠がすでに確立しているからだ。〔…〕
 これは誰もが内面生活において経験するプロセスの相似物だ。まずはじめに自分が何者であるかを断定し、そのうえで、勇気をもってそのアイデンティティを手放し、それによって帰還の道を見いだす。これが音楽の本質だと思う。音楽がつねに社会や人間への批判であるとは思わない。そうではなくて、人間のいちばん奥底にある思考や感情の内面的なプロセスに相似したものだと思う。それがベートーヴェンというものだと思う。納得してもらえたかどうかわからないが。
サイード  そんなことはないよ、すごく説得力があると思う。君が説明したことは、文学にみられる最大の神話の一つに相当するような寓話だ。それは故郷と発見と帰還の神話、つまり、長い冒険と放浪の旅の物語(オデュッセイ)だ。

A・グゼリミアン編『バレンボイム/サイード 音楽と社会』みすず書房、2004年、p.61-62

2007年12月17日


郵便

93年ぶりに届いたクリスマスカードのニュースを読んで一瞬『バック・トゥ・ザ・フューチャー』かと思った。実際はただの遅配。

この記事は短いからCNNテレビのニュースをスペインのエル・パイス紙が報じたところを紹介すると、1914年12月23日付のクリスマスカードがカンザス州の町オーバーリンに届いた。宛名はエセル・マーティン Ethel Martin さんで、送り主はネブラスカ州の町アルマに住んでいた従兄弟らしい。オーバーリンの郵便配達夫スティーブ・シュルツさんは「一世紀近くどこに保管されていたのか謎。誰も捨てなかったことにもびっくりした。見つかった経緯もわからない」。エセル・マーティンさんはすでに死亡しており、カードは遺族である義理の妹バーニス・マーティン Bernice Martin さんに届けられた。カードには1セント切手が貼ってあり、このままでは料金不足なので誰かが別の封筒に入れて正規料金の切手を貼って投函したらしい。バーニス・マーティンさんはイリノイ州のどこかで見つかったと思っており、「どこに保管されていたにせよ保存状態は完璧です」と驚いている。

で、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ではないかと思ったわたしが次に思い浮かべたのが東浩紀『存在論的、郵便的 ジャック・デリダについて』だった。受取人が死亡した手紙、誤配される手紙、この種の事故が起きる可能性からは自由になれない「あてにならない郵便制度」こそ、ジャック・デリダが抱いていたコミュニケーションの基本的なイメージだった、というお話です。お話といってもものすごーく難しい哲学書で、あたしゃ何度も挫折しました。実はまだ途中までしか読んでないのだ。いつか読める日が来るだろうか。わたしは新潮社の単行本しか持ってませんが朝日文庫に入ってます。

2007年12月16日


立体デコレーションケーキ

立体ではないケーキなんて存在するのかと疑問に思うのもばかばかしい気がするが、とにかく立体デコレーションケーキなのだった。そしてもしこれが誕生日のパーティーに届いたら誰もがびっくりするにちがいない。だが、その後の展開は予想がつく。まず誰かが、あるいは全員が言うだろう。

「かわいいー」「おおー」

しばらく感心したあとに呟かれるのは次のフレーズだ。

「食べるのもったいないねー」

そして誰かが必ずこう口にする。

「どこから食べる?」

足か手、あるいは尻尾かもしれない。だがわたしが心配なのは、これをバレンタインデーに贈られた男だ。なにしろサイトで宣伝しているように「早期ご予約♥バレンタイン」なのだ。男はどういう気持ちで対面するだろう。チョコが好きでなおかつ大雑把な性格なら迷わずむしゃむしゃ食うかもしれない。だが甘い物に大して興味がなかったらどうなるか。途方に暮れるしかあるまい。男がじっと見つめる。じっと見つめる時間だ。ただ、じっと見つめる。しかしそこには濃密な時間が流れているように思う。

2007年12月15日


エアボーカル

エアギターが世界的なブーム。わたしには到底できませんが、エアボーカルならお手の物だよ。

フィル・コリンズ「トゥー・ハーツ」、スティービー・ワンダー「ユー・アー・ザ・サンシャイン・オブ・マイ・ライフ」、ギルバート・オサリバン「アローン・アゲイン」、アトランティック・スター「オールウェイズ」、フランク・シナトラ「イット・ハッド・トゥ・ビー・ユー」をさっきからエアカラオケで歌ってるのさ。要するに口パクだけどさ。

2007年12月11日


常備軍はいずれ、いっさい廃止されるべきである

「なぜなら、常備軍はつねに武装して出撃の準備をととのえており、それによって、たえず他国を戦争の脅威にさらしている。おのずと、どの国もかぎりなく軍事力を競って軍事費が増大の一途をたどり、ついには平和を維持するのが短期の戦争以上に重荷となり、常備軍そのものが先制攻撃をしかける原因になってしまう」

カント(池内紀訳)『永遠平和のために』綜合社、2007年、p.56

2007年12月10日


将来の戦争を見こして結んだ平和条約は、平和条約ではない

「なぜなら、それは単なる休戦にすぎず、敵対関係をひきのばしただけであって、平和ではないからだ。平和というのは、すべての敵意が終わった状態をさしており、『永遠の』とつけ加えるのが、かえってウルサイほどである」

カント(池内紀訳)『永遠平和のために』綜合社、2007年、p.54

2007年12月9日


「うずくまって泣きました」

ポップの力はあなどれない。本に注目してもらうために書店員がつける宣伝用のカード、あれがポップだ。

きのうの朝日新聞によると、去年七月に発売された安達千夏『モルヒネ』(祥伝社文庫)は、丸善お茶の水店の「うずくまって泣きました」と書かれたポップで人気に火がついたらしい。

「泣ける本はないですか」

こう書店員に訊ねる客が多いことは前から聞きかじっていた。読者は泣きたいのだ。どうしても泣きたい。そんな彼らだ、「うずくまって泣きました」にイチコロである。勝因は「うずくまって」だろう。求められているのは「泣くこと」だから、「泣きました」は当然というか、連歌でいえば上の句である。それにどんな下の句をつけるか。ポップ担当者の力量が問われるのはここだ。ならば、こんなのはどうか。

「横座りして泣きました」

このポップを見て思わず本を手に取りレジに走る者は少ないのではないか。「横座り」にはどこか心の余裕が感じられるからだ。読者は身も世もなく泣きたいのだ。

「今も泣いています」

これは明らかに嘘だ。店内を見渡すがよい。涙を流しながら仕事をしている書店員はいない。

「ジョンも泣いています」

誰だ。ジョンっていうのは、どこのどいつだ。アメリカ人か。ひょっとして、犬じゃないのか。しかもその本は勝間和代『お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践』だ。いよいよどうしていいかわからない。

2007年12月8日


とりかえっ語六周年

さあ、あなたもとりかえて!

2007年12月7日


小説「旅路の果て」

 マイアミ空港に降り立った千秋は滑走路に積もった雪に足をとられて尻餅をつき、気がつくと仰向けになっていた。冬のフロリダには気をつけろよ、去年は二メートルの積雪があったと、企画部長が訳知り顔で忠告してくれたのを、青空を見上げながら思い出した。凛とした空気が頬を刺す。尻が痛い。派手に転んだらしい。
 滑走路からターミナルに向かうバスに乗ると運転手が言った。
 「五ドル」
 千秋は財布をあらためた。フィリピン・ペソしかない。他の客の視線が肌に突き刺さる。早く払わないとバスが出発できない。
 「フィリピン・ペソしかないんだけど、それでもいい?」
 「ファック・ユー!」
 意味はわからなかったが、たぶんOKなのだろう。千秋は十ペソ渡して、チップ代わりににっこり微笑んだ。
 「サノバビッチ!」
 運転手が呟く。そんなに喜ばれるとは。
 ターミナルは空港を出て二十分ほど走った住宅地にぽつんと建っていた。バスから降りた客が建物に吸い込まれてゆく。千秋はパスポートチェックの列に並んだ。順番はすぐに回ってきた。
 「入国の目的は何ですか」
 「自分探しです」
 「滞在先は」
 「ありません。ホームレスなんです」
 「ではここにホームレス先の住所を書きなさい」
 千秋は皇居の住所を用紙に書き、ゲートを抜けて地下鉄の駅に向かった。改札の横で初老の男が甘栗を売っている。頭にターバンを巻いているから中国人だろう。
 地下鉄はすし詰めだった。みんなもオーロラを見に来たのだろうか、と千秋は周りを見渡した。水着姿が目立つ。シュノーケルに浮き輪を担いだ牧師もいる。オーロラだ。まちがいない。

(続く……?)

2007年12月5日


埼玉でもやるよ

『戦下の詩人たち』、東京公演が無事終了しました。あすは埼玉県桶川市民ホール。18時30分開演です。詳細は市民ホールのサイトで。

2007年12月3日


「はっきりいって商い中」

きのうの昼ごろ銀座のマロニエ通りをぶらぶら歩いていたらラーメン屋があり、店先の木の看板が目にとまった。

「はっきりいって商い中」

店内は客がかなりいるようだ。驚いた。はっきりいってもなにも、どう見たって営業中なんだよ。なんなんだ一体、とあらためて看板を見たら、「はりきって商い中」だった。

昨夜の行幸啓、万事恙なく進行、首尾は上々でした。皇后陛下は舞台の隅々まで目を凝らし、踊りについて、詩について、スペイン語について、いろいろご質問になりました。勉強家ですよ、陛下は。

ひとつ残念だったのは空席が目立ったこと。本日3時、最終回です。当日券あります。ぜひ劇場に足をお運び下さい。息もつかせぬ90分間ですよ。

2007年12月2日


行幸啓

本日の『戦下の詩人たち』、午後7時の回を天皇皇后両陛下がご覧になります。不詳不肖粗忽天皇、皇后陛下の解説役を仰せつかりました。残席僅か、是非劇場に足をお運び下さい。

2007年12月1日


うっかり

2007年11月分のここの「ごあいさつ」、うっかり消してしまいました。ああ情けなや。粗忽天皇の本領発揮でございます。何を書いたかというと、『戦下の詩人たち』のご案内と、漢字検索試験と、あと何だっけ。忘れちゃったよ。グスン。


『戦下の詩人たち』

フラメンコの第一人者、小島章司さんの舞踊生活50周年記念公演です。11月30日(金)から12月2日(日)まで、ル テアトル銀座にて。詳細はこちら

2007年10月19日


パンズ・ラビリンス

おとぎ話としてはもちろん、スペイン内戦映画として秀逸。脚本がいいんだ。編集もいい。ラストの手際よさなんか、唸ったな。映画館に急げ。東北や九州は近日公開。

2007年10月16日


7周年

サイトを開設して7年が経ちました。続けてこられたのはひとえに皆様のおかげです。これからも、どーかしとつ(by 伊東四朗)よろしく!

2007年10月6日


スタジオマルソ発表会

先月もご案内しましたが、名古屋のフラメンコ教室「スタジオマルソ」が10月13日(土)に発表会を行います。主宰の萩原朋子さんと礒村崇史さんは小島章司フラメンコ舞踊団のご出身。当日は小島さんも特別出演します。詳細はこちらで。

2007年10月1日


スタジオマルソ発表会

名古屋のフラメンコ教室「スタジオマルソ」が10月13日に発表会を行います。主宰の萩原朋子さんと礒村崇史さんは小島章司フラメンコ舞踊団のご出身。当日は小島さんも特別出演します。詳細はこちらで。

2007年9月22日


藪から棒

- 九月ですよ!
- え?
- いいんですか?
- な、何が?
- ぼやぼやしてる場合じゃありませんよ。
- ……君、だれ?
- そんなことはどうでもいいじゃないですか。
- 藪から棒だねえ。
- ヤブカラボー?何それ?おっかしいー!
- 聞いたことない?藪から棒。
- 超ウケる!じゃあね。
- あ、もう帰っちゃうんだ。
- こう見えても忙しいんです。
- こう見えてもって、何してる人か、全然わかんないんだけど。
- あ、今、不思議ちゃんって思ったでしょ?
- え?
- ちがいますからね。絶対ちがいますからね!

2007年9月1日


阿久悠

96年11月にNHKで見た「オトナの遊び時間」で阿久悠が日記を披露していました。人にプレゼントされた、横罫の市販の日記帳を毎日見開き二頁埋めて16年。左ページにその日のニュースを箇条書きに、右ページには心に残った言葉をメモ。あれから11年。どんな言葉をメモしていたのでしょうか。合掌。

2007年8月1日


河合隼雄

「75年に河合さんが京大で研究室を立ち上げたとき以来のお付き合いです。妥協しない人で、自分のことだけを考えているような人間を見ると一喝するような厳しい人でした。人の悪口は言わないけれど、フルートを吹くと、その音色に感情が表れていました」(山中康裕の述懐

2007年7月25日


プロとアマチュア

「汗かいてるうちは素人なんじゃないか、アマチュアなんじゃないかって気があるんだけどね。けろっとした顔でやって、終わったとたん、ドッと汗をかくというのがプロなんじゃないかと思うんです。ま、冷や汗もまじってるけど」

伊東四朗『この顔でよかった!』集英社be文庫、p.224

2007年7月13日


- 先生。わたし、自分が犬なんじゃないかと思うんです。
- ほう。いつ頃からですか?
- 子犬の頃からです。

2007年7月1日


マファルダ

日本人なら「サザエさん」。英語圏なら「ピーナッツ」(スヌーピー)。スペイン語圏で両者に匹敵するのは「マファルダ」です。作者はアルゼンチンのキノ。

今月ついに日本語版が発売されました。『マファルダ1 悪いのはだれだ!』。六十年代のマンガですが今読んでも面白い。「人間はどうしてこの世にいるの?」など、主人公の少女マファルダの頭の中は根源的な質問でいっぱい。質問攻めにあう両親は精神安定剤が欠かせません。全5巻刊行予定です。

2007年6月28日


新都大学

新都と書いてニートと読ませる。なかなかよくできたサイトです。

2007年6月1日


タイトル

本のタイトルをつけるのがうまい人がいる。私にとってそれはたとえば中沢新一だ。

チベットのモーツァルト
野ウサギの走り
虹の理論
幸福の無数の断片
虹の階梯
ブッダの方舟
ゲーテの耳
知天使(ケルビム)のぶどう酒
哲学の東北
ポケットの中の野生
はじまりのレーニン
森のバロック

どれも「AのB」というシンプルな形をとっている。形こそシンプルだが、AとBの順序が曲者だ。「東北の哲学」は思いついても「哲学の東北」はなかなか思いつかない。「バロックの森」は誰でも考えつくが「森のバロック」は独特だ。シンプルで力強く、一度見聞きしたら忘れない、そんな力が中沢新一のタイトルにはある。もちろん本の中身がすぐれているのは言うまでもない。

2007年5月22日


「トゥギャザーしようぜ」

イェスタデイたまたまネットサーフィンしててファインドしたのがルー大柴のブログ。ギャル文字とはアナザーな意味でリードがディフィカルト。Butくせになるからインタレスティング。ユーもルックしてごらん。

2007年5月11日


鯉のぼり

江戸っ子は五月の鯉の吹き流し
口先ばかりではらわたはなし

2007年5月1日


すごいメール

今朝届いたスパムメール。

----------------ここから------------------
From: xxxxxx@422kimochiyosugi.com
Subject: パプアニューギニア人の主人の事で相談があります。。

突然のメールごめんなさい。
浩子といいます。33歳既婚、主人の仕事の手伝いをしています。
主人の件で、相談があるんです。
主人はパプアニューギニア人で、日本で料亭を営んでいます。
そこまではいいのですが、問題が一つあって。。
料亭をオープンするぐらい日本好きの主人なんですが、
ただ一つ、和服にだけは馴染めないみたいで。
日本料亭でありながらも、出身国のままの格好で応対してるん です。

つまり、ほぼ全裸にシンボルケースのみの格好なんです。

主人が料理を運んだりするために部屋に入った途端、
お客様は悲鳴を上げパニック状態になるんです。
やはり……股間に白い牙を装着した褐色の肌の異国人が
そういう場にいきなり登場したら驚くものでしょうか。

http://scrambleeggz.web.fc2.com/
ここにその動画をアップしておきました。
主人が登場した途端に料亭内がパニックになっている動画です。
動画を見て、こんな状況下で料亭を続けても大丈夫かどうか
第三者の意見を聞かせてください。
----------------ここまで------------------

以前、「主人がオオアリクイに食い殺されて」とかなんとかいうメールがあったが、これはその亜流だろうか。

2007年4月28日


「フラメンコの魂を求めて」

NHKラジオ第一「ラジオ深夜便」に小島章司さんが昨夜から出演しています。23時35分からの十分間、「ないとエッセー」というコーナー。五十年に及ぶ舞踊家生活を振り返ります。月曜から木曜まで。

2007年4月24日


鈴木ヒロミツの遺言

「お別れ前に、一つだけ生意気を言わせてください。皆さん、これからの人生を、どうか楽しむために生きてください。人にはそれぞれ願いがあると思います。でも、目的が何であれ、笑って、笑って、腹の底から笑えるような人生を送って欲しい。僕はね、死を前にして、はっきり思ったんです。人生とは楽しいものだと。だから、どうか、楽しむために生きてください」。

日刊スポーツ芸能欄より)

2007年4月23日


ネットで見つけた質問集

問1 どうやってキリンを冷蔵庫に入れますか?
 冷蔵庫のドアを開け、キリンを入れて、ドアを閉める。
問2 どうやって象を冷蔵庫に入れますか?
 ドアを開け、キリンを出し、象を入れて、ドアを閉める。
問3 百獣の王ライオンが動物たちの集会を開きました。ただ一頭を除いて動物たちはすべて集まりました。参加しなかったのはどの動物ですか?
 象。冷蔵庫の中にいるから。
問4 凶暴な人食いワニがいることで知られる川があります。どうやって渡りますか?
 泳ぐ。(ワニは動物の集会に参加中)

2007年4月9日


ありがちな会話

-だいじょうぶ?
-だいじょばない。

2007年4月5日


「MD又はカセットで」

あるFM局がDJを募集している。バイリンガルかトライリンガルのDJだ。ウェブサイトに応募要項が載っていて、「フリートーク、約1~2分と曲紹介を3曲くらいのものを、MD又はカセットで送って下さい」とある。アナウンサーも募集していて、やはり「MD又はカセットで」だ。

カセットテープの需要はこんなところにまだしっかり残っていたのだった。カセットという響きが懐かしく感じられるほど、それはもう私の生活から消えてなくなって久しい。

カセットは案外がんばっている。やるなあ、こいつめ。

2007年4月1日


「腹の音を聞かせて」

最近当サイトにいらっしゃった方々がサーチエンジンで検索した言葉。その一部を紹介しますと―――

60年前のお金
イチゴ色禁句令
腹の音を聞かせて
サウジアラビアの人の服裝
落合博満の素っ裸
かさこじぞうは実話か
ポイ捨てが多いげいいんと対策
どうして雪は降る
中国と日本のかかわりのあるあいさつ
潜水艦をつくる
蛇の目傘 お土産用
笑えるせきせいいんこ
……

コメントのしようがないよ。

2007年2月21日


時は金なり

ほれほれ、焦るがよい。

2007年2月19日


「スピードは今!」

車を運転していてときどき目にする看板。スピードを落とせと言いたいのだろうけど、逆にアクセルを全開にしたくなってしまうのは、「今!」という体言止めに「!」がついているからだろう。思わず踏み込むよ、アクセルを。

この看板を見るたびに思い出すのが『未来は今』という映画で、コーエン兄弟にしてはダメダメな映画なんだよ、これが。ティム・ロビンスとポール・ニューマンが共演してるんだけど、ほんと、ダメな映画だったなあ。

2007年2月17日


胸に一物、手に荷物

大正15年(昭和元年)、大辻司郎のギャグです。「お母さんは女であった」なんていうのもあるよ。

2007年2月14日


76歳

今日はジェームス・ディーンの誕生日。生きていたら76歳。クリント・イーストウッドより若いんです。

2007年2月8日


ベッドでジャンプ

みんな楽しそうにジャンプしてます。参加したいよ。でも広いベッドがないよ。

2007年2月6日


「あなたのお値段鑑定します」

何年か前に流行ったサイトです。値段を鑑定してくれます。やってみたら8218万7937円でした。高いのか安いのか。

「心」「才能」「境遇」などのジャンル別にも値段が出ます。わたしは一番高いのが「心」で3745万0170円、一番安いのが「境遇」で0円!「ゆうさんは全く恵まれていません。自分の力で人生を切り開くしかありません。しかしながら、それこそが人生の醍醐味と思い直すことができれば、この逆境は恵まれていると感じられるでしょう」という、ありがたいお言葉をいただきました(泣)。

2007年2月4日


戸籍がない人

生まれたときから戸籍がなく学校にも通っていなかった人が今の日本にいたなんて。他にもいるかも知れないな。

2007年2月1日


ゴヤ賞

ほぼ予想通り、アルモドバルの『ボルベール』が最優秀作品賞と監督賞を受賞。主演のペネロペ・クルスが最優秀主演女優賞、カルメン・マウラが最優秀助演女優賞。ペネロペちゃん、オスカー獲れるかな。

2007年1月29日


わたしは一度会った人の顔は決して忘れないんだが、君の場合は喜んで例外にさせてもらうよ。
(グルーチョ・マルクス)

2007年1月24日


告白

- 実はわたし、誰にも相談しないで結婚したんです。
- なるほど。しかし、どうでしょう。せめて奥さんにだけは打ち明けたら……?
(グルーチョ・マルクス)

2007年1月18日


アメリカ

- お母さん、アメリカって遠いの?
- いいから黙って泳ぎなさい。

2007年1月13日


14秒

なんと、14秒という信じられない記録が生まれました。記録保持者は「ぴよ」さんです。というわけで、きょうもはりきって漢字検索試験に挑戦だ。

2007年1月8日


正月ボケは治りましたか?

まだの人、脳のトレーニングをしましょう。久しぶりの漢字検索試験です。

2007年1月5日


防衛省より文化省

今月9日に防衛庁が防衛省に格上げされるが、憲法九条は戦争放棄という、おそらく日本が世界に誇りうる最高の理念を掲げているのであって、五十年後百年後を考えれば「防衛省のない国家」の方がはるかに時代を先取りしているんじゃないかしら。それより文化庁を文化省に格上げしようよ。

2007年1月3日


謹賀

今年も粗忽でがんばろう。

2007年1月1日