微笑問題

「紅白歌合戦」の巻
2001.1.1

A:
みなさん、あけましておめでとうございます!
B:
♪ピー!♪。
A:
ピーじゃ分からないだろ! ちゃんと喋れよ!
B:
だって飼い主がまだ名前もつけてくれないんだぜ。
A:
それはぼくたちがまだオスかメスか分からないセキセイインコの子供だからだよ。
B:
じゃあ自分で名乗ることにしましょうか。
A:
自分で?
反町:
反町でごんす、ハァ~ドスコイ~ドスコイ!
A:
なんで「反町」なんだよ!
反町:
なんかカッコイイでしょ?
A:
しかもなんで口調が相撲取りなんだよ? 部屋はどこだよ?
反町:
徹子の部屋。
A:
下らなすぎるよ!
武者小路:
武者小路でんねん。よろしゅうたのンますわ。
A:
今度は関西弁かよ!
綾小路:
綾小路ヨ。仲良くしてくれなくちゃ、いや~ン♪。
A:
何者だよ! 気持ち悪いよ!
青江三奈:
それはそうと、21世紀になりましたね。
A:
おまえ、いつから「青江三奈」になったんだよ!
フランク永井:
誰が青江三奈だよ?
A:
おまえだよ! いちいち名前を変えるな!
菅原洋一:
私は昔から菅原です!
A:
もうやめろ! なんで死んだ歌手シリーズなんだよ?
B:
菅原洋一は現役だぞ!
A:
そうだっけ? それはそうと、いよいよ21世紀になりましたね。
B:
22世紀も目前ですね。
A:
そんな気の遠くなるような話はどうでもいいだろ!20世紀最後の紅白歌合戦も終わりましたね。
B:
久しぶりに最初から最後まで観ましたね。
A:
今年は新人が頑張りましたね。
B:
パワーが炸裂しましたね。
A:
本当ですね。
B:
ピンクレディー。
A:
あれは再結成だよ! 二人とももう40歳を越えてるベテランだよ。
B:
凄かったですね…宇多田ヒカル。
A:
出てないだろ! 前の年に出演の依頼を断ったんだよ。
B:
矢沢永吉にサザンオールスターズに松任谷由実に井上陽水に坂本龍一。シビレました。
A:
なんで出演辞退者の名前ばっかり挙げるんだよ!
B:
歌の途中で感極まって泣いた歌手もいましたね。
A:
そうそう。あれにはジーンときましたね。
B:
でもよく最後まで歌えましたね…安室奈美恵。
A:
それは98年だろ! お母さんが殺されたから泣いたんだよ。今回泣いたのは川中美幸。
B:
そういえば吉幾三も目が潤んでいましたね。
A:
暴力団関係者の結婚式に出ていたとかいないとかで、出場が危ぶまれていたんですよね。
B:
でも芸能人とヤクザは深い繋がりがあるんですよ。
A:
そうなの?
B:
あの美空ひばりを支えていたのは暴力団の山口組でした。
A:
知らなかったなあ。
B:
大物芸能人の興行を仕切っているのはたいてい暴力団関係です。
A:
なんだか怖いね。
B:
芸人は、一皮剥けばヤクザもの、人生の裏街道を歩んでいる人たちです。
A:
でも芸能界って華やかなイメージがありますよね。
B:
それはイメージにすぎません。歌舞伎役者だって、つい最近まで、「河原乞食」といって、乞食呼ばわりされていたんですよ。
A:
芸能人のイメージが変わってきたよ。
B:
北島三郎がいい例。
A:
なんで?
B:
愛称が覚醒剤。
A:
は?
B:
シャブちゃん。
A:
サブちゃんだろ! 名誉毀損で訴えられるぞ!そんな話はともかく、紅白といえば司会を誰がやるか、これも見所のひとつですね。
B:
その点、今年は見事でしたね。
A:
大きなミスもなく、滞りなく進行しましたね。
B:
とくに白組は圧巻でしたね。
A:
そう?
B:
紅白とは「幸せの確認作業」! 細川たかしは「回転する喉仏」!
A:
は?
B:
前川清は「ビブラート天国」! 谷村新司は「歌声のシルクロード」!
A:
それは古舘伊知郎だろ!94年だよ! おまえの頭はどうなってるんだよ?
B:
「今の歌手は歌手じゃありません。“歌屋”にすぎません!」ってキビしいツッコミもあったね。
A:
誰だよ?
B:
淡谷のり子。
A:
それは1965年の話だろ! 誰も覚えていないよ!話を戻すと、演歌は氷川きよしの「箱根八里の半次郎」と大泉逸郎の「孫」くらいで、あとは若い歌手がキラリと光りましたね。
B:
「サウダージ」を歌ったバンド、いいですねえ。
A:
よかったですよね。
B:
“ワイセツな落書き”でしたっけ?
A:
ポルノグラフィティだろ! なんで訳すんだよ?
B:
あとは、哀子。
A:
aiko だろ!
B:
歌、うまいねえ…小柳ルミ子。
A:
ゆきだよ!
B:
さおり?
A:
それは“ゆき”でも由紀さおり!
B:
「夏祭り」を歌った女の子のバンドもよかったですね。
A:
北海道は北見出身の中学生と高校生なんですよね。
B:
それにしてはいい曲、いい演奏でしたね…プリンセス・プリンセス。
A:
Whiteberry だよ! おまえの頭は10年前でストップしてるのかよ!
B:
今年のキーワードは“カントリー・ロック”。
A:
カントリー?
B:
aiko の「ボーイフレンド」も、TOKIO の「みんなでワーッハッハ」も、カントリーのテイストが入っています。
A:
気がつかなかったなあ。それはそうと、優勝したのは紅組でしたね。
B:
負けた白組は悔しそうでしたね。
A:
そりゃそうだね。
B:
全員切腹しましたね。
A:
するわけないだろ!
B:
「これでは殿にあわせる顔がない」なんて言ってね。
A:
殿って誰だよ?
B:
毛利元就。
A:
白組司会は和泉元彌だろ! 毛利元就は今年の大河ドラマで演じる役! これで紅が26勝25敗ですね。
B:
白は38勝59敗です。
A:
なんで数が合わないんだよ! でも21世紀の紅白はどうなるんでしょうね。
B:
歌番組が減ってきていますからね。
A:
そうなんですよね。昔は色んな歌番組がありました。
B:
ひょうきんベストテン。
A:
それは「ザ・ベストテン」をパロディーにした「オレたちひょうきん族」のワンコーナーだろ!
B:
紅白も変わっていくでしょうね。
A:
時代が変わっていきますからね。
B:
紅白じゃなくて青白。
A:
なんで血色が悪くなるんだよ!
B:
歌が下手だった人は鐘ひとつ。
A:
それは「のど自慢」だろ! 21世紀といえばクローン技術が進むでしょうね。
B:
歌手もクローンが出場するかもしれませんね。
A:
クローンの歌手?
B:
SMAPなんか、ぜんぶキムタク。
A:
気持ち悪いよ。
B:
余った草彅剛はクローン五人作ってクサップ。
A:
名前が腐そうだよ!
B:
小林幸子なんかスゴイですよ。
A:
毎年、衣裳が楽しみなんですよね。
B:
衣裳のセットがぜんぶ小林幸子。
A:
不気味だよ!
B:
今年の紅白が楽しみだね。
A:
いい加減にしろ。