微笑問題

「イスラエル・ハマス全面戦争」の巻
2004.3.27

A:
しかしパレスチナ問題はもう泥沼だね。ハマスの指導者ヤシルがイスラエルに暗殺されて、イスラエルとハマスが全面戦争に突入。
B:
もう、何が原因で揉めているのかさえ分からないね。
A:
確かにね。
B:
給食費をネコババしたのはどっちだっけ?
A:
どっちでもねえよ!何でそんなセコい話で争うんだよ。
B:
案外、イスラエルもパレスチナも忘れてたりして。
A:
そんなことないと思うけど。
B:
ほら、よくあるだろ。夕食の支度とかしてて、用事を思い出して隣の部屋に行くんだけど、部屋に入ったとたんに用事を忘れちゃうこと。「あれ?何しに来たんだっけ」って、呆然としちゃって。
A:
何の話だよ!
B:
大した用事じゃないんだよな。ま、いいかって、台所に戻ると鍋がふきこぼれてるんだよ。で、風呂に入ってる時に突然思い出したりするんだよな。「いけない!洗濯物取り込んでない!」って。だけど、実際は洗濯物干すのを忘れてて、「光子さん、わたしより先にボケちゃイヤよ」って、お姑さんに嫌味言われて。
A:
長々と下らないことしゃべってんじゃねえよ!最後まで聞いちゃっただろ!
B:
大体、何でいがみ合ってるんだよ。
A:
パレスチナにはキリスト教とユダヤ教とイスラム教の聖地が集中していて、それがそもそもの原因なんだろうけど。
B:
「世界宗教のメッカ」ってことだね。
A:
そういう言い方が誤解を生むんだよ!メッカはイスラム教だろ!
B:
考えてみると凄いよな、パレスチナって。
A:
不思議だよね、全部一ヶ所に集まってるなんて。
B:
分かりやすく言えば、ジャニーズ事務所と吉本興業と橋田ファミリーが同じビルに入ってるってことだな。
A:
分かりにくいよ!
B:
で、精神的指導者である泉ピン子が暗殺されて。
A:
うるさいよ!
B:
全面戦争に突入するんだけど、じつは黒幕は石原軍団。
A:
くだらねえよ!
B:
お互いに歩み寄れないものかね。
A:
難しいんじゃないかな。もう何年も和平交渉をやっては決裂を繰り返してるからね。
B:
結局、どっちを応援すればいいんだよ?
A:
応援って、そんな呑気な話じゃねえよ。
B:
どっちか選べって言われても困るんだよな、オレ。
A:
誰もお前になんか頼まねえよ!
B:
子どものころ、長嶋と王のどっちのファンなんだよって友だちに聞かれて、いつも困ったから。
A:
話の次元が違いすぎるだろ!
B:
どっちもスーパースターだろ?しょうがないから、いつも「花形満」って答えたけど。
A:
バカか!
B:
ブルース・リーとジャッキー・チェンも難しい問題だよな。
A:
どうでもいいだろ、そんな話は!
B:
確かにブルース・リーは凄いよ。でもジャッキーだってハリウッドで活躍してるし。
A:
いいかげんにしろ!
B:
要するに、談志と志ん朝のどっちかを選べって言われても無理な相談だってことだよ。
A:
早く話をパレスチナに戻せ!
B:
談志はショーマンシップに溢れてるから、長嶋・ジャッキー派だよな。志ん朝は正反対で求道者タイプ。王・ブルース派に分類されるわけだけど。
A:
どうでもいいだろ!
B:
こんな風に真っ二つに派閥が分かれるけど、当事者は案外仲良かったりするんだよ。年下の志ん朝は談志のことを「兄(あに)さん」って慕ってたし、談志は談志で、「金払って見たいのは志ん朝だけだ」って、お互いに尊敬し合ってた。
A:
何が言いたいんだよ?
B:
つまり、イスラエルもパレスチナも本当は尊敬し合ってるってことだよ。
A:
絶対ありえねえよ!
B:
シャロン首相とアラファト議長は宿敵ってことになってるけど、密会してたりして。
A:
なわけねえだろ!
B:
「ここなら大丈夫だ」って、バグダッドのシェラトンホテルに泊まって。
A:
いちばん危険だろ!
B:
アラファトがトイレに行ったらオサマ・ビン・ラディンがおしっこしてて。
A:
バカか!
B:
アラファトなんかすっかり舞い上がっちゃって、「いつもテレビで見てます!」って言いたいんだけど、「いつもテ、テ、テ…」って、どもっちゃって。
A:
勝手な想像で遊ぶな!
B:
「握手して下さい!」って、目輝かせて。
A:
するわけねえだろ!
B:
でも文春の記者がこっそりウンコしてて、スクープ。
A:
うるさいよ!
B:
アラファトとシャロンとビン・ラディンが文春を提訴。
A:
いい加減にしろ!