微笑問題

「イラク戦争」の巻
2003.3.20

A:
いやあ、しかしとうとう始まっちゃいましたねえ、アメリカのイラク空爆。武力行使するイギリス・スペインと、国連による査察継続を主張するフランス・ドイツ・ロシア・中国が真っ向対立…。国連安保理は無視されるし、アメリカでは反戦運動家がいやがらせを受けているというし…。
B:
きっと、オウムの仕業だな。
A:
なんでだよ!
B:
3月20日。
A:
そういえば、8年前の今日は地下鉄サリン事件だったね。
B:
オウムの話題もやけに新鮮な感じがするよね。
A:
確かに、テレビのニュースも最近はイラク攻撃報道一色でしたからね。オウムの話題はますます影が薄くなっている感じはしますね。
B:
上祐が釈放されて活動しているのを知らない人だっているかもしれないね。
A:
そういう人もいるかもね。
B:
なかには間違って 「こう言えば上祐」って覚えちゃってる人もいるね。
A:
いねえよ!
B:
「違うでしょ、もう。〝ああ言えば上祐〟よ」なんて、友だちにツッコまれて。
A:
どうでもいいよ!
B:
「そうそう、それ」なんて、ペロッと舌出して、頭かいちゃったりして。
A:
バカかよ!
B:
バカだよな。 「そう言えば上祐」なのに。
A:
おまえが一番バカだよ! 麻原彰晃こと松本智津夫の証人尋問がやっと終わって、被告人質問が始まったけど、あいかわらず一言もしゃべらないね。このままだと年末に判決が出るという話だけど。
B:
髪の毛を煎じて信者に飲ませてたよね。
A:
そうだったね。
B:
でも今はひとりだから、髪の毛かなり伸びてるだろうね。
A:
切ってるだろ!
B:
でも1万人も信者がいて髪の毛煎じて飲ませてたのに、あんなに髪多かったんだぜ。今ごろは黒いかたまりだね。
A:
裁判のニュース見てねえのかよ! 髪短くしてるよ。
B:
ほんと?
A:
絵、あるだろ。被告の似顔絵。
B:
刑務所の所員がみんな信者なんだな。
A:
なんで洗脳されてるんだよ!
B:
洗脳といえば、ブッシュを見てると、なんか、「誰かにしゃべらされてる」って感じがするよな。
A:
信じられない話だけど、スピーチの原稿は1枚しか暗記できないっていう噂だね。
B:
アメリカの子供たちは大喜びだろうな。
A:
なんで?
B:
暗記できないから大統領になったんだろ?
A:
「できないから」じゃなくて、「できなくても」だろ! 当選したのは〝疑惑のフロリダ票〟のおかげだったし。
B:
算数ができなくても大丈夫。
A:
ブッシュが数えたわけじゃないよ! 
B:
教育問題は解決だね。
A:
しねえよ! 子供といえば、イギリスの小学生に「ホワイトハウスってどんな所ですか」って聞かれたブッシュが、ひとこと「イッツ・ホワイト」って答えたらしいね。
B:
ギャグかな。
A:
大真面目だったらしいよ。ギャグだったとしても笑えないよね。来日した時も、「日本とアメリカは150年間ゆるぎない同盟関係を結んできました」なんてスピーチしてるし、スティービー・ワンダーのコンサートで、スティービーに「ハーイ!」って手振るし。
B:
きついジョークだな。
A:
だからジョークじゃないんだって!
B:
まさにブラック・ジョーク。
A:
ブラックすぎるよ、目が見えないんだから! ブッシュだけかと思ったら、弟もヘンらしいね。スペインでアスナール首相に迎えられて「スペイン共和国のみなさん」とか言ってる。スペインは国王がいるのに。
B:
でもアメリカン・ジョークって、どこがおかしいのかわからないのが多いぜ。
A:
確かに、日本人の感覚とは違うね。
B:
「パパと動物園行って、楽しかった?」「うん。でも、パパの動物園にはお馬さんしかいなかったよ」。競馬場かよ!って、ツッコむ気にもならないだろ?
A:
お前のアメリカン・ジョーク講座はどうでもいいんだよ!
B:
フランスの小噺に対抗してるんだな。
A:
なんだよ「小噺」って?
B:
国連で漫談して喝采を浴びたフランスのコメディアンがいただろ。
A:
ドビルパン外相だよ! 漫談じゃなくて演説。
B:
それをテレビで見ていたブッシュが、悔しがって、「俺のジョークが世界一だってことを証明してやる」って、各国首脳に電話かけて。
A:
確かに、国連安保理の非常任理事国に電話攻勢をかけたけど。
B:
「イギリスの子供が言うのさ。「ホワイトハウスってどんな所?」 だから言ってやったよ、『白いよ』ってね」。でも誰も笑ってくれなくて。
A:
当たり前だろ!
B:
でもパウエルとラムズフェルドは爆笑しちゃって。
A:
取り巻きだからじゃねえか!
B:
実はブッシュ、このジョークすら暗記できなくて、声は腹話術のロン・ルーカス、書いたのはオサマ・ビンラディンだったりして。
A:
いい加減にしろ!