ドン・エドゥアルドの悲喜劇

「このページ、まだ書いてないんですか」
「うん」
「なんだ、つまんない」
「しかたがないんだ」
「なにが」
「ジャム」
「え?」
「開かないんだよ、ふたが」
「それがどうしたんですか」
「ふたは開いてこそのふただろ」
「開いてこそって」
「ふたが開かないんだからさ、もうお手上げだよ」
「はあ?」
「ジャムの瓶のふたが開かないのに原稿を書くようなやつは、だらしない」
「またきます」