土曜午後11時55分。
「史上もっともシビアなお笑い番組」というのがキャッチフレーズ。会場には百人の素人審査員がおり、若い笑芸人10組が持ちネタを披露、審査員は「これはオンエアしてもいいな」と思ったら、手持ちの色つきのゴルフボールを目の前に転がします。それが管を伝わってバケツに集まり、その重さを量り、上位5組のネタがオンエアされるという公開審査番組です。重さの単位はKB(キロバトル)。
この番組の初代王者は DonDokoDon。そしてブレイクしたのがラーメンズの二人。彼らがこの番組で披露したコントはDVDで発売されています。
10月~2001年9月26日。水曜午後10時~11時。
出演は明石家さんま、関根勤、ラサール石井、村上ショージ、今田耕司、バッテリー幸治(東野幸治)、YOU、山口智充(DonDokoDon)、田中直樹(ココリコ)、遠藤章造(ココリコ)、米倉涼子。演出は三宅恵介。
明石家さんまが住むマンションの住人によるコントとトークの番組。
コントで一番の人気コーナーは「ダメダメボーイズ」。さんまを始め、男たちが、真っ黒い悪魔のような扮装で登場。毎回ゲストの実生活の裏話にダメを出すというもの。「○○なことをしてちゃ、ダメダメ!」が決めのセリフ。
「大日本意味なし教」はコントと言えるかどうか…。妙な新興宗教の幹部みたいな恰好のラサール石井が、視聴者から届いた、まるで意味のないエピソードを披露。「大日本意味なし教」の開祖らしい明石家さんまがスタジオの客と一緒に「意味ないじゃ~ん!」と絶叫するというもの。やっぱりコントじゃないですね、これは…。
「クレーマー・クレーマー」というコーナーもありました。関根勤が好奇心旺盛な小学生を演じ、さんまに、芸能界から社会問題まで、素朴な疑問をぶつけます。さんまが当意即妙に応え、ふたりそろって右手を胸にあてて「ナットク!」と声を揃えるのがオチ。
「筑紫哲也のニュース23」のパロディー、「ニュース53(ゴマスリー)」。明石家さんまが〈つくし哲也〉、アシスタントは米倉涼子。毎回、海砂利水魚の有田哲平扮する〈ニュースマン〉が闖入。キャスターの座を虎視眈々と狙うもののいつも不発に終わります。米倉涼子はただ座って笑っているだけでした。
番組のエンディングに流れていたのはディキシーチェックスの「恋はあせらず」。
11月21日~2001年9月16日。日曜午後7時58分~8時54分。作・構成は廣岡豊、清水東、倉本美津留、三木聡、内村宏幸、井上知幸、松井洋介、長谷川朝二、福原フトシ、山名宏和、天野慎也、川野将一、大野慶助、落合万里子、木村祐一、宮藤官九郎、渡辺鏡。プロデューサーは吉田正樹と星野淳一郎。演出は小松純也。アシスタント・プロデューサーは小野謙吾と朝妻一。ディレクターは北沢健一、伊藤征章、有川崇、小仲正重。
昨今珍しい、純粋にコントだけの番組。出演メンバーは、ウッチャンナンチャン(内村光良・南原清隆)、ネプチューン(名倉潤・原田泰造・堀内健)、ビビる(大木淳・大内登)、中島知子(オセロの黒い方)、遠山景織子、EE JUMP、谷啓&スーパーマーケット。
オープニングは谷啓&スーパーマーケットによるメンバー紹介(これは後になくなりました)。そしてコントに次ぐコント。最後はコントのメンバーが全員揃って座り、小松ディレクターのダメだしを受けます(これもじきになくなりました)。
第二期はメンバーが少し変わります。遠山は抜け、松尾れい子、大谷みづほ、ベッキーが加入。そして U-Turn(土田晃之・杉崎政宏)、与座嘉秋が新たに参加。
なにせコント・オンリーの番組なので、コントの数は膨大。
たとえば「センターマン」。二人の人間が何かを分け合おうとすると、原田泰造扮するセンターマン参上。体の右半身は裸、左半身はウルトラマンのような青と赤の衣装。なぜか「¥ショップ武富士」のCMのダンシング・チームと一緒に踊り狂います。
「ひろむちゃん」。森政権時代の野中広務幹事長を名倉が演じます。いつも幹事長室の机で出前のラーメンを食べ、秘書官らしき男と世間話をしていると、出前持ちの女(南原)が、全然面白くもなんともない会話に「おもしろ~い!」などとツッコむというもの。
「甲州街道2001」。内村と堀内扮するお笑いコンビ〈甲州街道2001〉。ベタベタの新ネタを、安アパートで練習する毎日。堀内はドラマ出演が決定。コンビ解散か?
「テリーとドリー」。往年のプロレスラー、テリー・ファンクとドリー・ファンクに扮した原田と堀内のコント。真っ白のスタジオに突然現れ、「♪生きてるってなんだろ♪」と節をつけて歌い、無意味な言葉を乱発。果たしてこれはコントなのか?
「てるとたいぞう」。内村と原田のホモの純愛を描いたドラマ風コント。内村には恋人がいるが、原田への思いが捨てられない。原田はなぜか褌姿で、ひしと抱き合う二人。彼らの愛の行方やいかに。
「大嵐浩太郎」。内村扮する時代劇スター、大嵐浩太郎。一挙手一投足がすべて時代がかっている。トレンディー・ドラマに出演するも、いつもカメラ目線でNG連発。「マイていこう」が口癖。
「葉っぱ隊」。内村扮するサラリーマンがしょぼくれていると、素っ裸で股間に葉っぱ一枚つけた南原が満面に笑みを浮かべたポーズで登場し、励ます。以下、同じ恰好のネプチューンとビビるの五人、合わせて六人が揃い、「ヤッタ、ヤッタ」と歌い踊ります。彼らのナンバー「YATTA!」はCD化されました。確かオリコン初登場6位だったはず。2001年8月26日にはフジテレビ出版から『葉っぱ一枚の幸福論』という本が発売されました。著者は立教大学の町沢静夫教授。人生経験に乏しい若者に「丸腰だから最強だ。まっすぐ立ったら気持ちいい!」と、精神科医の立場から幸福論を語っています。
「ナマズ」。舞台は海底。原田が父、堀内が息子の、ナマズの親子。父は息子に人生訓を垂れるも、ひょいと現れた釣り針の餌に目がとまり、必ず吊り上げられてしまいます。
「ミル姉さん」。内村扮する牝牛の映画評論家。セットの背景には「乳」と大書された額があります。最新作の洋画を紹介するコーナー。内村が妙にけだるいムードで色っぽく演じます。