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2011年1月11日(火)

新年あけましておめでとうございます。本日は2011年1月11日。「1」がずらりと並んで何となく縁起がいい感じですね。秋には「11年11月11日」が控えており、ゾロ目マニア(?)にはたまらないでしょう。ところで11月は英語でノヴェンバー(November)、スペイン語でノビエンブレ(noviembre)と言いますが、nov- は「9番目」という意味のラテン語です。その証拠に「9番目」を表すスペイン語の序数はノベーノ(noveno)。ではどうして11月なのに「9番目の月」なのでしょう? 秘密は古代ローマに遡ります。古代ローマでは一年は10ヶ月しかなく、現在の3月(マルティウス)から暦がスタートしていました。従って3月から数えて9番目の月は……はい、11月ですね。

2011年1月12日(水)

古代ローマでユリウス暦が採用される前は現在の3月から暦が始まり、3月から数えて9番目(noveno)の月が現在の11月(noviembre)だというお話でした。9月以降の月はすべて同じ理屈です。現在の9月(septiembre)は3月から数えて7番目(sept-)の月。「7番目」はスペイン語でセプティモ(séptimo)と言いますね。だから9月はセプティエンブレなんです。10月(octubre)も同様で、3月から数えて8番目(oct-)の月。「8番目」はスペイン語でオクターボ(octavo)。音楽用語のオクターブも語源は同じ。低い「ド」から数えて8番目の音が「ド」ですね。タコを英語でオクトパス(octopus)と言うのも足が8本あるからです。

2011年1月13日(木)

12月はユリウス暦が採用される前の古代ローマの暦で3月から数えて10番目(décimo)の月。そこで英語のディセンバー(December)、スペイン語のディシエンブレ(diciembre)になりました。古代ローマの暦では一年が304日しかなかったんです。「もっと正確な暦を作れ!」と命じたのが軍人・政治家・文筆家のユリウス・カエサル。英名ジュリアス・シーザーのほうが通じやすいかも知れませんね。カエサルはギリシアの天文学者ソシゲネスに命じて暦を改正させました。一年は365日、しかしそのままだと太陽年との誤差が生じるので四年に一度閏年を入れ、現在の暦の原型が出来上がりました。紀元前45年から施行。このときに現在の1月と2月を加えて一年が12ヶ月になりました。ユリウス・カエサルが作らせた暦なのでユリウス暦と呼ばれます。

2011年1月14日(金)

紀元前45年に独裁者ユリウス・カエサルが作らせたユリウス暦。それまでの一年10ヶ月を12ヶ月に増やしたついでに、7月はそれまでクィーンティーリス(=5番目の月)という呼び名だったのを、カエサルが生まれた月だったので自分の名前ユリウス(Iulius)に変更。これが今のフリオ(julio)です。自分の名前をつけるのはいかにも独裁者や皇帝がやりそうなこと。なにしろ〈時の支配者〉になれますから。8月もセクスティーリス(=6番目の月)だったのを初代ローマ皇帝アウグストゥスが自分の名前に変えさせて今のアゴスト(agosto)になりました。ユリウス暦は16世紀後半まで通用した、世界でいちばん長く使われた暦です。

2011年1月15日(土)

フリオという名前の男性、スペイン語圏に大勢いますね。歌手のフリオ・イグレシアス、アルゼンチンの作家フリオ・コルターサル、スペインの歴史学者フリオ・カロ・バローハ。みんなユリウス・カエサルに因む名前です。引退したメキシコ人ボクサーにフリオ・セサル・チャベスという人がいました。フリオ・セサル(Julio César)はずばりユリウス・カエサルのこと。私の知人にもフリオ・セサルという名前のスペイン人がいます。まるでギリシア彫刻のように精悍で整った顔立ちなのですが、よく考えるとカエサルはローマの軍人なので、「ギリシア彫刻のよう」なんて言ったらカエサルに暗殺されそう。