舞台通信  noticias de índole cultural, sobre todo de teatro, cine y literatura

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2006年10月5日(木)

新たな古典劇団を創設へ 劇芸術高等学院  La Escuela de Arte Dramático crea una compañía de teatro clásico en su 175 aniversario

スペインにはいわゆる黄金世紀(16~17世紀)の古典劇を専門とする劇団がマドリードにあります。1986年創立のスペイン古典劇団ですが、この記事によるとマドリードにもうひとつ新しい古典劇団が創設されることのこと。現在はマドリード州政府の管轄下にある王立劇芸術高等学院が今年創立175周年を迎えるにあたって、記念プロジェクトとして立ち上げました。まだ詳細は未定ですが、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーをモデルにするそうです。

手始めに、高等学院の卒業生であるギリェルモ・エラスが若きロペ・デ・ベガの戯曲『高慢なスペイン人、または奇跡の紳士』 El arrogante español o caballero de milagro の演出を委嘱されました。出演者もスタッフも卒業生が担当。ヘラが言うには、目指すことは二つで、まずチームで芝居をつくる意義を理解すること、もう一つは、「遊び」でもあり「演技」をも意味するプレイ play の精神を取り戻すことだそうです。

2006年10月2日(月)

ロルカ暗殺をめぐるドキュメンタリー映画、客席で議論に  «Los granadinos tienen que verlo»

グラナダのイデアル紙の記事。

ロルカ暗殺はロルカ家に反目するロルダン家の手引きによるもの───ミゲル・カバリェーロの調査に基づきエミリオ・ルイス・バラチーナ監督が制作したドキュメンタリー映画『ロルカ 海は止まる』 Lorca. El mar deja de moverse が29日、グラナダで公開されました。上演開始の午後7時半、シネコン「セントロ」の5番シアターはガラガラ、観客は二十人にも満たなかったそうです。

この記事で面白いのは、映画を観た客たちが議論を始めた、その様子です。ある人が匿名を条件にイデアル紙の記者に語ったところによると、フェデリコ・ガルシーア・ロルカ公園と名づけられたアルファカル町の公園には「フェデリコの遺体は存在しない。なぜわたしが知ってるかというと、公園建設の責任者だったからで、あそこからはほんのわずかの骨が見つかっただけだった」。この人は公園の建設が始まってからロルカの研究者や専門家が誰一人として現場を訪れなかったことに不平を鳴らしています。さらに、「暗殺に関するデータが得られる格好の機会だったというのに、イアン・ギブソンもフェリクス・グランデも遺族も誰も来なかった。よし、何か面白いものが見つかるかも知れないからちょっと見てくる、なんていう人は誰もいなかった。ただはっきりしているのは今石碑が建っているところには誰の遺骨もないことだ」と、憤っています。

この匿名氏の話によれば、遺骸の在りかはアルファカル町の不動産登記簿第5番第61巻158ページに登録されている3412番の地所である可能性が高いとのこと。ところが他の観客の話では遺族が「ロルカの遺骸をすぐに移しサン・ビセンテの荘園に埋葬した。だから遺族は遺骸の発掘については知らんぷりしている」。

別の女性も黙ってはいません。「この映画ではっきりしたわ。みんなロルカの遺族の敵のせいよ。フェデリコの父親は裕福だったけど進歩主義者だった。典型的な横暴な土地持ちとは違って、農民を手助けした。人間的な人だった。それがほかの土地持ちには我慢ならなかった。使用人はゴミ扱いしていたからね。しかも息子は天才、偉大な詩人で異色の人だった、とびっきりの感受性に恵まれていた」

別の男性も発言。「同性愛者だったというのではない。私の周りでロルカと知り合った人たちは同性愛者なんかじゃなかったと口を揃えている。政治家でもなかったと。詩の世界、芝居の世界に生きた本当に自由な人間だったと言ってるよ。同性愛者だったという点にこだわるのは不愉快だ」

ガルシーア・ロルダン家とトレスカストロ家と関係があるという七十歳くらいの男性も。「ロルカを暗殺したあと、この話題についてはみんな口を堅く閉ざした。呪いに変わってしまった。恐怖と恥が入り混じって、誰も話したがらなくなった。グラナダは自分が生んだ最高の詩人を暗殺した恐怖を決して克服できないだろう。フェデリコ・ガルシーア・ロルカのような偉大な芸術家にして美しいことこの上ない人物を。何年経とうが決して克服できないだろう」